香豆火珈琲 (Kaz - Feel - Coffee) - 引越し済


KAZUHICOFFEEは 2021/11/11に開業いたしました。 屋号はそのままKAZUHICOFFEEです。

新HP: https://kazuhicoffeelab.com/
旧HP: http://www.kazuhicoffee.com/
Base: https://kazuhicoffee.thebase.in/

今はまだ珈琲豆のネット販売と時折行う焙煎教室だけですが、これから珈琲の家庭焙煎や小型焙煎機のコンサルティング業という分野を開拓したいと考えております。まずは発明工房さんの「煎り上手」や安価な小型ドラム型焙煎機などにちょっとした装置をつけて、焙煎プロファイルがリアルタイムに見えるようにすることで、短期間で焙煎の技術を学んだり、既に焙煎を開始されている方の技術が上達するようなプログラムを用意したいと考えております。これからまだまだやること山積ですが、まずは出発致しましたことお知らせ致します。 珈琲が仄かに好きという皆様が、もっともっと本物の珈琲のことを知って楽しんで頂けるようにすることが次の自分のミッションだと考えております。家庭用サイズの小型焙煎機を海外から輸入して販売する等も計画しております。皆さまが美味しい珈琲をいつでも気軽に楽しめるようにすることを全身全霊でサポートしたい!!

Cormorant

CR600のメインテナンス、故障履歴について

CR600アップ白黒
ちょっと長い記事となるが、CR600のメンテナンスについて説明を試みたい。
以前使っていた手廻し焙煎機は当然ながら故障とは無縁であり、メンテと言えば蓋を開けて中にたまったチャフを捨てるだけであった。そのため正直なところ本格的な焙煎機がこんなに手が掛かるとは想定していなかった。 1バッチが600gなのでチャフの発生量もかなり多く、チャフ受けに全て入ってくれればいいのであるが、実際には内部にかなり溜まり、これは蓋を開けて清掃する以外に方法がない。FBのユーザーグループの書き込みを見ると、どうやらメンテを怠っているとドラムからの排気口が詰まって、最悪、相当なところまでバラさなければ復旧できない状況になるらしいので、僕は週1で清掃するように心がけている。

★★★【清掃メンテナンス】★★★
〇ステップ1:ホッパーと豆受けのボウル取り除いて、電源も外してから焙煎機をひっくり返す。
       結構重いのでドスンとならないように慎重に!
CR600メンテ開始


〇ステップ2:手前の足2つを外し、裏蓋のネジ4つも外して、裏蓋を開ける。

CR600ボトム

〇ステップ3:掃除機と刷毛で丁寧に溜まっているチャフを取り除く。

CR600清掃
CR600清掃前後

〇ステップ4:元通り蓋をして、PhidgetのUSBケーブルを挿してから慎重に焙煎機を起こす。
〇ステップ5:電源を繋いで、ファン、ドラムのつまみを回して動作に問題がないことを確認する。

あとは排気ダクトにブロワーの空気を送り込んで内部のチャフや煤を飛ばして清掃しておしまい。
CR600ダクト清掃

以上。

次は、ついでに今までの故障歴についても紹介したい。

★★★【故障その1:初期不良(排気FANの割れ)】★★★
CR600FAN交換前


少し間抜けな話だが、使い始めて3か月ほど経ってやっと、時々生じる異音が気になって、よく観察していたら、なんと排気FANの1つにクラックが走っていることを発見。どうやら輸送中の衝撃で力が掛かった様子。初期不良である。早速、Cormorant社のJohanに連絡したら直ぐに新しいFANを送ってくれるとの返事。安心して待つこと2週間ほどでモノが届いた。もちろんすべて無償。
メンテマニュアルとか何もないが、交換はさほど難しくなく、取り合えず2連結されたFANを外して無事交換完了。修理後の確認でも問題なし。良かった!
CR600FAN交換中

★★★【故障その2:点火確認用の熱電対の故障】★★★

FAN交換後の最初の焙煎テストは問題なかったので安心していたら、なんと翌日から何かおかしい。火がなかなか点かず、しかもすぐ消えてしまうのである。そうこうしているうちに、どうやっても点火はしてもガスが直ぐに遮断されてしまい焙煎不能になってしまった。ユーザグループの情報を見ていると、どうやらこれはちょっとした傾向不良のようで、点火成功を検出する熱電対の故障であることが分かった。再びJohanに連絡。この時は焙煎出来ないという緊急事態であったため、インターネットフォンで国際電話して必死で状況を伝えたら、交換パーツを無償で送ってくれること、及び暫定対応方法を伝授してくれた。つまり熱電対の起電力を乾電池で置き換える、という方法であった。

結局この状態で1か月ほど使うことになったのであるが、回路のインピーダンスが相当に低いのか、新品のアルカリ乾電池がみるみるなくなる。接続しっぱなしだとモノの30分も持たず、ON/OFFスイッチを追加する必要があった。一度試しにニッケル水素電池(1.2v)を繋いでみたら、直ぐに駄目になったので訝って確認したら、なんと高熱でパッケージが溶けてしまっていた。要するにNiMHは内部抵抗が低いために、乾電池の時以上に大電流が流れてしまい加熱したらしい。

さて待つこと1か月余り、やっと届いた熱電対の取り付けはそれほど容易ではなかったが、とにもかくにも交換は終了し、恐る恐る点火してみると、もうガスが勝手に消えることはなく安定していることを確認して一安心。

今回はドラム部分まで外して行う大手術(というほどでもないが^^;)
CR600熱電対交換1
CR600熱電対交換1アップ


CR600熱電対交換2
CR600熱電対交換3


結局、その後は今後のことも考えて排気ダクト、熱電対スペア、排気ファン、制御ボードなどをまとめて購入。Johanの好意でほとんど原価だと思われる合計1万円ほどであった。

最後に、Artisanなどの焙煎制御ソフトを使うための熱電対温度計についても少し紹介しておきたいと思う。この焙煎機は内蔵温度計があるので、Artisanなしでも焙煎可能であるが、やはりArtisanが使えるのと使えないのでは焙煎の面白さ、再現性などで段違いの差が出るので、まずは必須アイテム(オプション)と考えたい。裏返すと 熱電対からの出力をUSBに変換するPhidgetボードと、2入力を1つにまとめるViNTハブが見える。取り付けも粘着テープとマジックテープという簡便さ。これらは別に他にも同じことが出来るボードがあれば置き換えが出来る。しかしArtisanがサポートしている変換ボードでなければならないため、結局はこの組み合わせを選ぶことになるであろう。
CR600 Phidgetモジュール

英国製クラフト焙煎機CR600の紹介

直輸入した英国製のクラフト焙煎機 Cormorant CR600を使い始めて3か月ほど経った。昨年の5月に注文して届いたのが今年の2月23日なので9か月以上も待ったわけであるが、待っただけのことはあるクラフト機の名に相応しい質感の高い綺麗な焙煎機である。
CR600全体(カラー)


この焙煎機は小型ながら、およそ焙煎に必要な機能はすべて盛り込まれている。ただし全てマニュアル操作であり、管理ソフトのArtisanの使用が欠かせない。スペックは以下のようになっている。

SPECIFICATIONS - Cormorant Roasters

内蔵の赤外線セラミックバーナーは燃焼効率がとてもよく、火力をガっと上げて短時間で豆温度を上昇させて香りを引き出したり、逆に火力を絞ってBake気味に引き延ばしながら甘味を出したりと、味作りが自由自在。あとは焙煎士の腕次第、といったところである。
CR600_Burner

焙煎中に制御するのは、ガス圧、エアー(熱風)量、ドラム回転速度、そして直火式/半熱風式を切り替えるDiffuserというレバーで、Artisanを使ってプロファイルをモニタリングしながら焙煎する。乗り物に例えるならば小型スポーツカーを操る感覚で焙煎している。ガス圧やエアーの調整が少々ピーキーなところも、焙煎中の心地よい緊張感を呼び起こし、とても楽しい。
CR600_Trier

この焙煎機で焙煎すると、少なくとも僕のやり方で焙煎すると、なぜか珈琲にとても甘味が出るのである。なぜこうなるのかは現在、開発元のCormorant社にも問い合わせたりと究明中だったりするが、甘味を引き出した焙煎が出来る理由として、Diffuserの存在やドラムの蓄熱性の高さが大きいと思われる。火力が強くドラムの蓄熱性が高いと、豆の量が多くてもしっかり芯まで熱を入れることが出来るので、僕は予熱を少し高めにとって、最初の1分半はガスを切って予熱だけで焙煎開始(水抜き)するようにしている。

DIFF_OPENCLOSE

ちなみに社名のCormorantとは英語で鵜のことであるが、この鳥のマークがロゴに使われている。焙煎機の正面のロゴは、パッと見は単なるロゴなのだが、実はロゴ型に抜かれた覗き窓で、焙煎中はここからバーナーの火が目視できる仕組みだ。最初は「この焙煎機は焙煎中の火は見えないのが難点だな」などと勘違いしていたくらい、さり気ないギミックとなっている。
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