香豆火珈琲 (Kaz - Feel - Coffee) - 引越し済


KAZUHICOFFEEは 2021/11/11に開業いたしました。 屋号はそのままKAZUHICOFFEEです。

新HP: https://kazuhicoffeelab.com/
旧HP: http://www.kazuhicoffee.com/
Base: https://kazuhicoffee.thebase.in/

今はまだ珈琲豆のネット販売と時折行う焙煎教室だけですが、これから珈琲の家庭焙煎や小型焙煎機のコンサルティング業という分野を開拓したいと考えております。まずは発明工房さんの「煎り上手」や安価な小型ドラム型焙煎機などにちょっとした装置をつけて、焙煎プロファイルがリアルタイムに見えるようにすることで、短期間で焙煎の技術を学んだり、既に焙煎を開始されている方の技術が上達するようなプログラムを用意したいと考えております。これからまだまだやること山積ですが、まずは出発致しましたことお知らせ致します。 珈琲が仄かに好きという皆様が、もっともっと本物の珈琲のことを知って楽しんで頂けるようにすることが次の自分のミッションだと考えております。家庭用サイズの小型焙煎機を海外から輸入して販売する等も計画しております。皆さまが美味しい珈琲をいつでも気軽に楽しめるようにすることを全身全霊でサポートしたい!!

珈琲

ブログの引っ越しのお知らせ

~~ お知らせ ~~

香豆火珈琲のブログはこちらに引越ししました!

KAZUHICOFFEE 珈琲焙煎&科学的アプローチ

1年かかりでのんびり作業しておりましたが、なんとか過去の記事を全てカテゴリ別に整理して、ついでに一部は更新してあります。そして最近新しい投稿もぼちぼち開始しております。

お湯洗い焙煎はブラインドで判別できるのかの検証
コーヒー雑味についての考察(バンカメ・ツル編)

これからも頑張って面白い記事を投稿していきますので、どうぞご期待ください。

香豆火珈琲店主 2023/9/25 秋の夜長に

珈琲問屋の試飲スペシャルティコーヒー

昨日、久しぶりに横浜に用事があったので、ついでに珈琲問屋本店に立ち寄ってみたら、店頭試飲コーヒーにいつものブレンド100円に加えて、「本日のスペシャルティコーヒー」というのがあって早速飲んでみた。紙コップで200円。焙煎豆は100gで680円のもので、今回はコスタリカ・エル・アルコンとなっている。で、一口飲んで、「おーっ、これは!」というのが最初の感想。確かにトロピカル・フルーツのフレーバーがふんだんに感じられ、酸味が如何にもスペシャルティコーヒーである。これで200円は安いかも、と思った。正直、いつもの店頭ブレンドは僕の口には合わないので、最初1,2回試した後は全く飲まないできたが、今回のはちょっと面白い。このサービスは今だけなのかもしれないが、珈琲問屋に立ち寄るモチベーションにもなるので出来れば継続して欲しい。

ただし! 飲み終わってしばらくすると、口の中がいがらっぽくなってきて、残念ながら最初に感じられた心地よいフレーバーの後ろには相当な雑味が隠れていたようである。恐らく欠点豆を取り除いていないのであろう。あるいは短時間熱風焙煎に起因するものもあるかもしれない。とにかくこの点ではSCAJの定義するスペシャルティ・コーヒーから外れている。曰く「持続するコーヒー感が甘さの感覚で消えていくこと」という点である。自分で焙煎したコーヒーは限りなく完璧に欠点豆を取り除くので、飲み終わった後にずっと甘さの感覚が残る。
珈琲問屋スペシャルティ珈琲


ところで先日、昨年5月に注文したCormorant CR600焙煎機がついに届いて、早速使い始めているが、この焙煎機で煎るとなぜかとても甘い珈琲が出来上がるようである。プロファイル管理ソフトのArtisanも繋いで、もういきなり超面白いマシンである。詳細はまた別の機会に!

CormorantCR600試運転

ついでに!
作りかけのログハウスの写真をFBに上げたら、昔の同僚がCGでこんなものを作ってくれた。なんだかいい感じかも。Coffeeがなぜか Koffeeとなっている。ドイツ語だ。ちなみに彼は英国人。なぜ?

Kaz喫茶

キャラバンコーヒー

11月初めからカフェ&フードサービスという3か月間の職業訓練を受けている。これは喫茶業務全般に関する実技や作法、関連業界情報などを学ぶものであるが、珈琲に関しては自分にはちょっと易し過ぎて物足りないと感じていた。ここで使う珈琲は全てキャラバンコーヒーの豆でブレンドが3種類、ストレートが6種類、ストレートの方は特定銘柄的なブラジル、モカ、コロンビアといったネーミングである。普段、自分で焙煎した個性の強い珈琲を飲んでいるせいか、正直、最初のうちはどれも似たような味(キャラバン味?)に感じてしまい、自分の味覚に少し疑問を持ってしまった。
キャラバンコーヒー缶

さて学校が始まって2か月近くが経ち、本日は珈琲の味覚チェックと称するカップテストがあった。ストレート6種類にマイルドブレンドを加えた7種類を抽出された珈琲の味と焙煎豆のサンプルから当てるというもので、つい最近までは味覚だけで当てるのはちょっと厳しいかな、と思っていたのだが、なぜか少し前から味の区別がはっきり分かるようになり、結果として楽々7つを当てることができた。ちなみに全問正解者が出たのは2期ぶりとのことである。

自分に何が起きたのかちょっと不思議だが、分析するなら、突然キャラバンコーヒーの味に焦点が合った、という感じである。あるいはラベル付けが自分の中で出来たということなのか。例えば、先日のコーヒーインストラクター講習の中でも、ブラジル・コロンビアというカップ比較があったが、そこの講師が「ブラジルコーヒーは麦の味がする」と言ったのを聞いた途端、自分の中で麦センサーが働くようになり、少し飲んだだけでハッキリとブラジルと分かるようになった。他にはスマトラウォッシュトのマンデリン系に対しても僕はセンサーが働くので微量入っていても直ぐに気付く。2年前のSCAJではゲイシャ種のコーヒーを試飲しまくったら、しばらくゲイシャ・センサーが鋭敏になり、その後のカッピングイベントでは、ゲイシャ系は100%当てることが出来るようになったという経験もある。

コーヒー味覚テスト

エチオピア・ゲイシャ・ナチュラル 一杯315円+税

今日は関内・伊勢佐木町で少し時間をつぶす必要があったので、前からちょっと気になっていたファミマの高級モカブレンドなるものにトライ。明らかにセブンカフェのグアテマラ・ブレンドに対抗したもので価格も1杯120円と同じ、カップもちょっと高級感のあるものを使っている。で肝心の味の方は、確かにモカフレーバーがしっかり引き出されており、この価格ではなかなかあり得ないクォリティ。まぁもちろん値段相応の部分もあり雑味が多く隠れていたのかアフターテーストは少しザラついた感じで甘いとは感じられなかった。本当にSCAAやSCAJの定めるスペシャリティー級の豆を使っているかは定かではないが、兎にも角にも冷めても十分に美味しくストレートで飲めることは特筆に値する。昨今のコンビニ・コーヒーは本当に侮れなくなってきた。
ファミマ・モカブレンド

一杯飲むと止まらなくなり、今度は珈琲館(伊勢佐木町店)に入ってまずブレンド400円也を注文。ここはサイフォン抽出であるが、手元が狂ったのか、いつもそうなのか、目の前でサイフォンからカップに注いでくれた珈琲は御覧の通りのなみなみサイズ。う~む。今通っている職業訓練では、こういうのはダメと言われそう。まあ、少な目よりはずっとよいが。実は注文時にちらっと見た「2杯目半額」を狙っていたので、ここは普通盛りで十分であった。

珈琲館ブレンド
珈琲館ブレンド

珈琲館2杯目半額

狙っていたのはこれ。エチオピア・ゲイシャ・ナチュラル。
2杯目を注文したら約10分ほど待たされた後、にこやかな女性店員がサイフォンを持ってきてブレンド用より立派なカップに注いでくれた。飲む前からお馴染みの良い香りが漂っている。
珈琲館エチオピアゲイシャ


さすがに美味い。香りもよい。でも自分で焙煎したエチオピア・ゲイシャ・ナチュラルの方がちょっと旨味成分は多い時があるかも、とちょっと自惚れてみる。

伝票を確認すると、確かに315円となっている。これはゲイシャ種のコーヒーを経験したい人にはなかなか魅力的かもしれない。でももちろん2杯目だけの注文はできないので結局は800円近く払うことになるわけだが。 ちなみに、もしゲイシャの方を先に頼むと半額はブレンドの方になり、総額は913円となるはずで100円以上高くなる計算である。不思議なサービスではある。珈琲館ゲイシャの値段




UNIONロースターの暫定セットアップ

昨日、やっとプロパンボンベとコンロを接続し、UNIONロースターでテスト焙煎してみた。タンザニア・ションゴという豆を400g、2ハゼの始めまで焙いてみたが、このコンロ、期待していたほどカロリーは高くないようで、1ハゼ開始までに15分ほど、シティローストに仕上げるのに合計20分ほどかかった。予熱を100度ちょっとで開始してしまったのがよくなかったようであるが、バッチサイズも350gくらいに抑えた方がコントロースしやすいかもしれない。あとこのコンロは小さな火を作るのが結構難しい。でも兎にも角にも外で焙煎出来るようになったことが嬉しい。でも外でやる真冬の焙煎はやっぱり寒すぎるかなぁ。
Union+PropaneGas
タンザニア・ションゴ

上から見るとこんな感じです。
温度計を抜けばちゃんと確認用のスプーンは差し込めます。
確認スプーン

香りの強い珈琲豆とダブル焙煎

グアテマラの産地の一つ、ニューオリエンテ地方産にはグアテマラでは珍しいナチュラル精製の珈琲豆があるが、これがもう生豆の時から強烈に甘い香りを放っており、普通に焙煎するとちょっとくどいくらいに発酵系の甘いフレーバーのするコーヒーが出来上がる。最初の数杯は美味しいと感じるが、すぐに飽きてきて沢山焼くと後半は持て余してしまう。 そこでふと思いついて、これをダブル焙煎に仕上げてみたところ、予想どおりいい感じでフレーバーが心地よい範囲に収まって、しかもとても甘い珈琲に仕上がった。

引っ越しして以来、まだ僕のメイン焙煎機のUNION手廻しロースターはプロパンボンベが用意できていないため使用できず、このところは専らGeneCafeで焙煎しているが、この場合のダブル焙煎のプロファイルは以下のとおりである。

焙煎量: 250g  (生豆はしっかりハンドピック。特に過発酵の豆に気を付ける)

<1回目焙煎 >
予熱 200度で4分30秒
本焙煎は210度で8分  (当然、1ハゼはまだ来ない)
※完全に冷まして、1時間ほど置く。

<2回目焙煎>
予熱 200度で4分30秒
本焙煎は最初から240度で開始して11分くらいで1ハゼが来るので、そこから1分で煎り止め。
直ぐに良く冷やす。

仕上がりはこんな感じ。色合いで見るとミディアム・ローストというところだが、酸味は全く感じられず、ひたすら甘くマウスフィールがトロっとした珈琲が出来上がる。余韻もとても甘く、それがいつまでも持続する。まるでデザート珈琲だ。旨い!
グアテマラニューオリエンテ・ダブル焙煎


小野善造式完全焙煎

今度の家から町田駅まで自転車で向かう途中に、Hill's Caboという珈琲豆屋さんがある。実は車では店の前を数十回は通っており気になっていたが、駐車場がないので入れずにいたが、先日タイヤ交換した店がHill's Caboの斜め前であったため初めて入ってみた。店主と話しているうちに、店主が修行したという北軽井沢の小野善造さんの話になり、結局その小野善造さんの「珈琲焙煎の書」という極意本を購入して帰った。早速読んでみてその中に出てくる様々な用語や造語に感心し、著者が主張する完全熱風焙煎機による完全焙煎なるものが気になって、本日またHill’s Caboを通りかかった際に焙煎豆を購入してみた。完全焙煎(水抜きに時間をかける長時間焙煎)されたものは劣化が穏やかで長く楽しめる、と説明されている。

小野善三式焙煎

Hill's Caboさんの焙煎豆は陳列されていたものを見ると大半がフルシティ~フレンチの深い焙煎であったが、取り合えず、より豆の個性が残っていると思われるシティローストのグアテマラを購入したら、なかなか凝った袋に入れてくれた。クリップにも拘りが見える。
HillsCaboパッケージ


開封すると珈琲豆はこんな感じ。香りはそれほど強くはないが、美味しそうに膨らんでいる。
明日の朝、試飲するのが楽しみである。
HillsCaboグアテマラ


フレーバード・コーヒー

さて久しぶりのブログ更新である。
10月は家の売買と引っ越しで完全に忙殺されていたことは前回書いたとおりだが、引っ越し直後の家が不便なこと、なかなか片付かないことに関しては想像以上であった。とにかくやることが次から次へと出てきて、実際ブログ更新どころかノートPCすら開かない日々が続いていた。それはさておき。

昨日は職業訓練「カフェ&フードサービス課」の開校日であった。これは、神奈川県喫茶飲食生活衛生同業組合が主催している3か月間のコースで、神奈川県民だけでなく一応全国から応募可能な職業訓練ということになっている。実は数多ある職業訓練コースでズバリ、珈琲に関することを勉強できるものは神奈川県のこのコースだけとのこと。自宅から普通に通える自分はとてもついていると思う次第。今日は祝日で休みであったが、明日からいよいよ実際の講義と実技が始まる。非常に楽しみである。

いつも珈琲豆を焙煎して届けているKOPE花伝カフェと訓練の開催場所が同じ最寄り駅、関内であることもついている。久しぶりの通勤定期もなんとなく嬉しい。閑話休題、昨日の開校式の後、KOPE花伝でちょっと面白い実験をさせて頂いた。毎週テレコンで情報交換しているハワイKAYAMAのLEEさんから聞いて一度飲ませてもらいたいと思っていたカカオティーをついに飲む機会を得た。カカオは純ハワイ産の超レアものである。所謂カカオニブを砕いたものをお茶にするわけであるが、普通に淹れるとお湯で3倍に薄めたココアといった風情で健康には良さそうだがちょっとアピールに乏しい。そこで、花伝のママさんと珈琲のフレーバーとして使ってみよう、という話になり、ペーパードリップやらフレンチプレスやらで混合を試してみた。フレーバード・コーヒーと言えばハワイのライオンが有名であるが、正直、ヘーゼルナッツやバニラの人工的に加えたフレーバーを美味しいと思ったことはない。しかし本物のカカオならどうか。確かにコーヒーの味を表現するためのフレーバーホイールにもココアとかチョコレートというのはある。しかしあくまでそれは表現の便宜上のイメージであり、実際にそのような味がするわけではない。結局、結論は出ず仕舞いであったが、少し惜しいところまでいったのはフレンチプレスに珈琲粉にカカオニブ粉を混ぜた抽出であった。メニューに加えて人気が出るかは微妙である。混合比率や濃度をうまく調整すればかなり面白い飲み物が出来る可能性はあると思う。しかし素直に美味しいと感じたのは、カカオティーに純乳脂肪クリームを加えたものであった。こちらはロイヤルミルクティーのココア風味といった味わいである。
カカオフレーバー珈琲
カカオティー・パック
カカオティー・クリーム


 


SEVEN CAFE グアテマラブレンド

ここのところ家の引っ越しで忙しい日々が続いており、なかなかブログに手が付けられていないが、昨日飲んだSEVEN CAFEのグアテマラブレンドにはちょっと衝撃を受けたので報告したい。

僕は3大コンビニの中では常にセブンイレブンを選ぶようにしている。順位付けは、

 セブン>ローソン>>ファミリーマート

である。この順位付けの理由は2つあって、まず大きいのは添加物やトランス脂肪酸の使用量である。この点において、セブンには減らそうという努力がかなり見られるが、ローソン、ファミマにはそれが感じられない。そしてもう一つがATM使用手数料である。僕がメインで使ってきた三井住友は一定の条件を満たすと、セブンとローソンでは月に3回までは利用手数料が無料となるが、うっかりファミマで入出金をすると、自分のお金の出し入れなのに110円とか220円とか取られて悔しい思いをする。ということで僕にとって両方を満たすセブンが第一選択肢となっている。それはさておき。

セブンカフェ・ガテマラブレンド

僕が温めているコーヒー・ビジネスにおいて、SWOT分析でいうところの最大脅威の一つは、コンビニ・コーヒーだと考えているが、その中でもやはりSEVEN CAFEの飲みやすさは突出している。もちろん、美味しい! というレベルではないが、兎にも角にもこの価格でストレートで普通に飲める、というのは驚異的だと思う。 そのセブンが期間限定バージョン第2弾として「グアテマラブレンド」を発売したというので、荷物運搬のための前の家と新居の往復中、早速飲んでみた。

抽出液の見た目は赤いカップに入っていること以外、普通の機械抽出コーヒーの風情。しかし一口飲んでみて「うむ」、となりさらに少し温度が下がって飲み進むうちに「う~む、う~む」と唸ってしまった。普通のSEVEN CAFEは飲みやすいが凡庸な味、しかしこちらは香りからして異なり、チョコレートフレーバーの中に控えめながら良質な酸味があり、非常にバランスの取れた味でハッキリと美味しい。珈琲専門店で500円で出されても大半の人が納得するだろう。

これで20円高いだけ、というのは凄い、としかいいようがないのだが、よく考えてみると一杯のコーヒーに占める豆の原価は実に小さく、例えばキロ当たり2000円も出すとSpecialty どころか、Top Specialtyレベルの生豆も買えてしまうことを考えると、一杯に10g使うなら20円ちょっと。豆代を20円上げるならばなんだってできる、ということになる。 大半の店は、高い豆を使ったら、それ以上に高いプレミアム価格を付けて儲けようとするが、セブンの場合、通常SEVEN CAFEと同じ利益率にしたのだと思われる。これなら納得できる。

SCAJカッピングセミナー

昨日はSCAJ主催の初級カッピング・セミナーに参加してきた。開催場所は昔、仕事でよく行った
新橋ワタルビル、なつかしや~

9時半から1時間弱のお昼を挟んで16時まで、座学1時間の後に3回のカッピングセッションをこなすもので、各回は4種類の珈琲をブラインドでジャッジする。最後のセッションでは各個人へのアドバイス付き。最後で豆の産地と種類を種明かししてくれた。
初回セッションは、Commodity豆が2種、Speciality、CoE豆が各1つというグラデーションで、僕の採点は当然そのようになったが、キャリブレーションがちょっと高得点に触れてしまった。2回目は同じ豆をシャッフル。これが意外と違って見えるのが不思議。Commodity豆の1つがスマトラ・リントン産に感じてしまい、これを高く評価し過ぎてしまった。実際はブラジル豆。3回目は1つ新しい豆が加わって、一番低いCommodity豆が、別のCoE豆と入れ替わったもので、慣れてきたこともあり、3回目のセッションは全て講師の評価と同じレンジであると誉めて頂けた。

12名の生徒に対して講師が5名という、なかなかの充実のセミナーであった。
この時期に頑張って会場を用意してくれた講師陣に感謝!
カッピングイベント風景



謎のハワイカウ・ドリップパック

先日カルディ・コーヒーファーム横浜ジョイナス店で珍しいものを見つけた。生産量が少なすぎて市場にあまり出回っていないハワイカウ豆を100%使っているというドリップバッグ、税込み189円。なんだこれは! うーむ、ハワイカウを毎週焙煎している僕としては、ちょっとこれは見逃せない、と思い、取り合えず1つ購入。裏の説明を見ると本物っぽい。輸入品らしく、日本語訳が貼り付けてあり、剥がすと同じ内容の英語原文が見える。
ハワイカウ・ドリップパック


パッケージを開けるとこんな感じ。色合いからはミディアムハイ・ロースト程度で粉の挽目はあまり揃っていない。
ドリップパック中身

さて先ほどこれを書かれている手順通りに淹れてみた。95度のお湯で20秒蒸らしとある。ふむふむ。
パッケージを空けたときの香りは弱く、特に良いか香りとも言えずあまり期待はしていない。

ハワイカウ・ドリップパック完成


さて抽出した珈琲を飲んでみると、果たして意外と悪くない。とても穏やかで飲みやすい味は、カウコーヒーの特徴でもあり、冷めてくると仄かな酸味が立ってきてフルーツ感がないとも言えない。ただ如何せん粉の状態でパックされたものなので当然鮮度は感じられず、完全に冷めてから飲むと少し古さと雑味を感じて、アフターテーストに甘さはない。これはやはり鮮度の問題なのか。

結論としては、どうやら本物のカウ珈琲らしいと思った次第。ただ値段的に本当にエクストラファンシーの格付け豆を使っているかは少し怪しい。

でついでにこのバッグを作っているオシアナス・ヴィントナーズのウェブサイトを覗いてみた。
加工食品全般を扱う会社で場所となっており、珈琲豆で検索するとハワイ豆ばかりでコナもカウも各種扱っている。なんと生豆もあり値段的に1㎏当たり8000円程度はだいたい相場である。

このドリップバッグに使われている10gは、焙煎の目減りも考慮すると約100円分となり、バッグへの加工費を考えると189円はやはり安過ぎる。恐らくEXファンシーではなく、ファンシーかNo1を使っているのではないか。

オシアナスのハワイ豆
オシアナスのハワイ生豆

ちなみに、僕はこの手のバッグをドリップバッグと呼んでいたが、ドリップパックという言葉もあり気になったので検索エンジンで多数決を取ってみた。
ドリップバッグvsパック


結果はドリップパック (Drip Pack)が圧勝であった。

完全手作りコーヒーゼリー

巣ごもり生活でお菓子作りを始めた人が多いと聞くが、そもそも僕の場合、現在無職なのでコロナとか関係なく家にいる時間が圧倒的に多い。必然的に料理も色々するようになっているが、最近よく作るのが自家製ジンジャーシロップ(有機生姜、キビ砂糖、ハチミツ、シナモン、クローブ、カルダモン、ローレル、スターアニス、黒コショウ、鷹の爪、レモンゼスト、水)と、コーヒーゼリーである。

ジンジャーシロップを炭酸水で割ると最高のジンジャーエールが出来るわけだが、こちらは珈琲と無関係なのでこの先の蘊蓄は割愛。さて、このコーヒーゼリーは砂糖とかの甘みは全くなしでとても美味なので高1の娘にも大好評である。作り方は以下のとおり。
  1. 良さげな珈琲生豆を用意して中煎りに焙煎したものを、中細挽きで40g用意
  2. 珈琲サーバーに1の珈琲粉、600ccの浄水を入れて攪拌。冷蔵庫で一晩寝かせる
  3. 翌朝、ペーパーで濾すと美味しい水出し珈琲が完成 (カミさんの朝食兼)
  4. 適量をゼリー用容器に取り分けて、そこからさらに50ccくらいを取り分けて鍋に入れ、ゼラチンを加えて50~60度に加熱してゼラチンを溶かす
  5. 鍋ごとフライパンに張った水に漬けて粗熱を取ったら、ゼリー容器の元の珈琲に混ぜて、冷蔵庫で4時間ほど冷やすと完全手作りコーヒーゼリーが完成!
  6. お好みで牛乳をかけて食すと、ほっぺたが落ちそうになるほど美味しい!
コーヒーゼリー準備
今回はホンジュラス・アルモンテハニーの豆を使用

ゼラチン投入
ゼラチンはカッピングスプーンで軽く一杯程度

コーヒーゼリー完成

コーヒーゼリー(ホンジュラス)
美味いよ~(^^)/

ステップ3まではこの数年、ほぼ毎日続けている作業なので、あとは翌朝に所要時間10分ほどで追加メニューのゼリーを作れるわけである。慣れると寝ぼけたままでも作れるし、多めに作って2,3日置いても美味しいのだ。

エチオピア・ゲイシャ by 松屋

以前、K氏に少しお裾分けしてもらい美味しさは確認済で、首を長くして待っていた松屋コーヒーのエチオピア・ゲレナ農園・ゲイシャG3・ナチュラルの新豆、ついに入荷したとのことで早速5Kgばかり注文したものが本日届いた。生豆の時点でなんとも良い香り。G3でも十分綺麗で欠点豆はほとんど見当たらない。いつものように大きなビニール袋にバサッと入れられていたので、早速ミライシーズのブラジル豆の入っていたアルミパックに移し替えた。松屋コーヒーを疑っているわけではないが、一応計量してみたら5043gほどあり、ちょっと得した気分。(^^)

同じくK氏にお裾分けしてもらい、かつ青梅珈琲でも試飲したので間違いなく美味しいことを確信したうえでガテマラ・オリエンテ・ナチュラルも一緒に注文したが、こちらも計量したら5034g。やはり生豆状態で既にナチュラル精製特有の非常にいい香りが漂っている。

下記の写真は1Kgずつ分けて計量して、最後の1Kg相当をスケールに載せたところ。
松屋ゲイシャ・オリエンテ

松屋ゲイシャ・オリエンテ注文

松屋の特売品はちょっと外れが多いような気がしているが、新豆に関してはかなりお買い得かもしれない。なにしろゲイシャ種の珈琲がこの価格で買えるのは日本では恐らく松屋以外にないのではないかと思う次第。この豆は恐らく直ぐに売り切れてしまうので、一年に一度のお楽しみだ。仕事で使うようになったら60Kgくらい買い占めてもいいようなコストパフォーマンスだと思う。

ということで、先ほど早速「煎り上手」で60gだけサンプル焙煎してみた。
明日に試飲するのが楽しみだなぁ。

【後日談】
この豆は確かに美味しい。やっぱり美味しい! コスパ抜群だ!!
ただオイル分がよほど多いのか、サンプルロースターで300gほどをキッチンで焼くと、一ハゼ開始辺りから大量に煙が出て、リビングの方まで空気が真っ白になってしまうので焙煎にはちょっと覚悟がいるのであ~る。

壊れないラテアートの秘密

横浜山下公園の前、人形の家の少し手前に、Cafe Elliott Avenueというエスプレッソで有名な店がある。以前から気になっていた店で緊急事態宣言が明けてここのところ2回続けて行ってみたが確かに凄い。なにが凄いって、ラテアートの美しさとタフさである。完成したラテアートを、グイ、グイっと飲んでいくと当然ながら液量が減るにつれてアートがどんどん下に沈んでいくが、アートの形が本当に最後の数ミリリットルまで崩れない。全く手品のようである。
エリオット・ラッテ

これをテーブル席に座っていると目の前で作ってくれるわけで、最初はパフォーマンスを見せてくれてサービスいいな、くらいに思っていたが、よくよく考えるとカウンターで作ってしまうとナミナミと注がれた珈琲をテーブルまで運ぶ間に溢してしまう可能性大なので、眼前パフォーマンスは必然なのだと今更気が付いた。下記は動画から切り取ったカップを置いた瞬間。作成時間7,8秒で実に美しい。
エリオット眼前ラテアート

ちなみに前回来たときも同じメニューを注文したが、全く違うアートだった。
このバリスタさん、持ちネタ、何種類あるのかな。
カフェ・エリオット
ラテの横の黒いお菓子はラミントン、オーストラリア発祥のスポンジケーキをチョコレートでコーティングしてココナッツをまぶしたもの。ちょっとお高いが確かに美味しい。

RoR (Rate of Rise)という指標

最近Artisanという珈琲焙煎のモニターやログを取得するソフトに興味をもってマニュアルやネット情報を漁っているなかで、基本的なパラメータとしてRoR(1分間に焙煎豆の温度を何度上昇させるか?)というものに注目しだした。「コーヒーの科学」で有名な旦部幸博氏によると、どの温度帯をどれくらいの時間で通過するかで生じる化学物質に違いが出て、特に水抜き温度帯(Dry Endまで)の高温多湿の領域に長く留まると強い渋みのカフェー酸やシャープな酸味のキナ酸が増加するそうなので、ここを早く通り過ぎようと、ここのところ開始3-4分は弱火で途中から一気に強火にして、かつゆっくり回転させることで熱量を効率よく豆に伝えてなるべくRoRを大きく取っていた。RoRが大きいほど豆が大きく膨らむ、と説明している文献もあるので、「大きくな~れ」とばかりに。(^^);
以下がその例である。開始4分くらいから急上昇させており、最大で25度/分を超えている。

ROR比較(ハワイカウ・コスタリカ)

これでもそれなりにまとまった味は出せるのだが、もっと甘みが出したく、もしかしてRoRは小さい方がいいのかと、昨日は逆にRoRを10度くらいに抑える焙煎もしてみた。下のグラフのモカシダモの方である。比較のために並べたモカハラーと比べると、なだらかに直線的に温度上昇しているのが分かる。
ROR比較(モカハラー、モカシダモ)

ところがである。このやり方で焼いたモカシダモはいつもなら初日から強く出るモカフレーバーがほとんど出ておらず、どうやらこのやり方は間違っているらしい。もし3,4日経過しても香りが立ってこないようなら完全に失敗焙煎である。

ここでよく考えてみると、むしろ最初から強火で一気に150度くらいまで豆の温度を上げて、そこから中火に落として調整する方がよさそうな気がしてきた。明日はこのパターンで焼いてみようと思う。

ところで、焙煎再現性を安定させるための指標としてはRoRだけでは十分でなく、Artisanの説明によると他にDTR(Development Time Ratio) - 1ハゼからの経過時間を焙煎開始からの経過時間で割って100をかけたパーセンテージ、というものや、AUC(Area Under the Curve) などというものがあるらしい。AUCは1ハゼ開始温度やその先の一定温度を基準線として、その温度を超えてから経過時間による作られる面積(積分値)である。図で示すとこのようになる。実に科学的である。
AUC図

以下のページより引用
https://artisan-roasterscope.blogspot.com/2016/11/area-under-curve-auc.html

巻きなおしマジック

少し値の張る生豆は特に素材の持ち味を十分に引き出したいので浅めに煎ることが多いが、時々行き過ぎてしまい、酸味が強過ぎたり、エグ味が出てしまい折角の高級豆が飲みにくい珈琲になってしまうときがある。昔なら、もったいないので我慢してそのまま飲んでいたが、近ごろは再焙煎することで修正するようにしている。僕はこれを勝手に「まき直し」と呼んでいるが、これが意外とうまくいく。

例えば先日焙煎したマラウィ・チンミスクは、豆の種類がSアガロ、ニカといったちょっと珍しいものであったこともあり、つい気合が入り過ぎて完全に浅過ぎだった。そのままでは口が曲がるほどに酸っぱい珈琲であったが、5分ほどまき直し焙煎をすると、あら不思議、ちゃんと美味しい珈琲に変身。リカバリー成功!

昨日は、200gだけ残っていたケニア・トップ・カルティという高級豆をGene Cafeで焙煎したところ、そもそも密度が高いこの豆と Gene Cafeのような電気式ロースターの相性が悪いのか、かなり酸っぱくてちょっと飲めない味になってしまったため、本日、手廻しロースターでまき直し焙煎に挑戦。ちゃんと温度を計って4分25秒で200度に達したので、とりあえずそこでストップ。見かけはずっと綺麗に膨らんでおり悪くなかったが、再度、試飲してみたら、やはり酸っぱい。うーむ。 

<まき直し一回目のケニア>
ケニアまき直し1回目

温度というよりは、時間が4分台ではまだカフェー酸が分解されないのかと考え、まき直し2回目は5分20秒、210度まで廻してから冷却。さらにいい感じの色になった。金属メッシュ・フィルタで小さく入れて飲んでみると、強過ぎた酸味の主張は完全に引っ込んで、甘さが全面に出てきていたので一安心。明日、じっくりペーパードリップで飲んでみようと思う。 恐らくリカバリー成功なはず。

<まき直し2回目>
ケニアまき直し2回目

<後日談>
巻きなおしは、やはり無理があるようで、何度も試飲して気付いたことには、確かに尖った酸味は消えるし、豆面もぐっと綺麗になるが、豆自体の特徴もほとんど消えて、どの豆も凡庸な味になってしまう、ということである。一ハゼを超えて豆の成分に大きな化学変化を起こしものが一度冷えると、再加熱しても同じ状態にはもっていけない、ということだと理解した。その点、ダブル焙煎は1ハゼより十分に手前で止めるため、含水量は減らしても化学変化はまだほとんど起きていないから成り立つのであろう。とはいえ、ダブル焙煎もまた豆の特徴をかなり減じてしまう手法である。

KINTO コーヒーカラフェ

前から欲しかったKINTOのコーヒーカラフェがAmazonから届いた。送料・税込み2750円。今までKINTOカラフェを買わなかった理由は既に持っている金属メッシュのフィルターがセットになっていたからだが、いつの間にかペーパーフィルタ用セットがぐっとお買い得な価格で出ているのを見つけて、即ポチっとした。

KINTO (キントー) SCS コーヒーカラフェセット 2cups プラスチック 27643

KINTO_SCS_カラフェ

透明感あるガラスとセクシーなフォルムで珈琲の色が綺麗に見えるので自然と珈琲を淹れるモチベーションが上げる。有名なケメックスに少し似ているけれど、ずっとリーズナブルな価格。それにケメックスは洗うのに器具が必要そうなほど真ん中が絞ってあるけれど、こちらはちゃんと手が入るので普通に洗える点もよい。ちなみに、カラフェ(Carafe)とはフランス語で水やワインを入れる水差しのことだ。

早速、エルサルバドル・ベジャビスタ農園の中煎りをペーパードリップしてみた。美味い! この珈琲は実に美味い。
KINTOサーバ

使ってみて気が付いたことは、付属のドリッパーに、コーノ式円錐ペーパーを普通に折ってもジャストフィットする、ということだ。 前からこの円錐ペーパーと本家コーノ式ドリッパーのフィット感のなさが疑問だったのだが、こちらは湯通しするとペーパーがドリッパーに隙間なくピタッと張り付き、実に気持ち良い。 二つを比べるとこんな感じである。 

まず折り方。KONO式ではワザと内側で折ったり、少し斜めに折らなければフィットしないが、今回は写真のように素直にまっすぐ折る。ずっと簡単だ。
コーノ式ペーパーの折り方

さて、これをドリッパーにセットして湯通しをすると、それぞれこんな感じになる。
ペーパーの湯通し比較

左がKONO式、右がKINTOである。KONO式だけアップにするとよく分かると思うが、ペーパーがよれたり、隙間が大きく開いてしまったり、とにかくフィットしてくれない。なんでだ! 不思議だ。
KONOドリッパー湯通し






欠点豆の発見能力

ほぼ全ての珈琲生豆には欠点豆が多かれ少なかれ含まれているのは仕方ないとして、色々ある欠点豆の中でも自分で少量焙煎する以上、毒素を出すというカビ豆だけはいつも完全除去したいと考えている。ところがこれがなかなか厄介なのである。

今日はちゃんとソーティングすれば大変美味しいが、このカビ豆が10%前後も含まれている例のハワイカウをソーティングする際に、グレイゾーンとして除いた豆からサンプルを10個ほど選び、これをニッパーで割って実際に確認してみた。

サンプル豆を表、裏から見た様子は以下の通り。表から見るとほとんどわからないが、裏から見ると所謂ベリーボーラーの穴らしきものが見えるものが多い。表から見て穴が開いていなくても、なんとなく内部が黒っぽく見えるケースも多く、サンプルには穴は開いていないが黒っぽいものが透けている豆も含めてみた。(Sample No.8)

ハワイカウ・グレイゾーン表
ハワイカウ・グレイゾーン裏

さて、ここから先はちょっとエグイ写真もあるので、要注意だ。
まずは10個のサンプルの怪しい部分のアップを見て頂きたい。
SampleGreyBeans

No.5とかは割ってみるまでもなくカビ豆であるが、他は穴は開いていても一見カビはなさそうにみえる。さて、これを割って確認した結果は下記の通り。6割は実際にカビていた。
ハワイカウ・グレイゾーン正解

カビている部分をアップにするとこんな感じである。(エグイ写真ですみません)
KauBadBeans


取り除きたくなりますね。
しかしこれらを取り除くのは至難の業なわけです。

一方、下記のような明らかなものは、割ってみるまでもなく取り除けます。
なんとなれば、豆をくるくる回すと割らなくてもどこかに青いカビが見えるからである。
ハワイカウ欠点豆

さて、欠点豆をしっかり除去した後は、いつものように手回し焙煎器で丁寧に焙煎することで円やかで甘いハワイカウが完成する。今回は350g、300gで2バッチの焙煎をしたが、最初の焙煎はいつもよりやや浅い煎りで爽やかな酸味が際立った。
ハワイカウ焙煎85%

ディスカバリー焙煎機のダンパーテスト(失敗)

こどもの日の今日、緊急事態宣言ですっかり空いている環状2号線を快適にドライブして、またまた国立市のK氏の珈琲工房へ。本日は、ディスカバリー焙煎機のダンパーがどのように焙煎豆に影響するのかを確認することがメインで、あとは余興でエアロプレス抽出やネル抽出などを楽しむ、という会であった。もちろんマスクとソーシャルディスタンスに関してはバッチリで3密ではない。

テスト用の豆は先日スズシン商会から分けてもらったUSフーズのブラジル・ナチュラル豆、カラメリッチ。これはスクリーンサイズが18もあり、ブラジルとしてはかなり大柄な豆である。

ディスカバリー焙煎機のダンパーはメモリが1から5まであるが、いつもはなんとなく真ん中の3に固定しているものを、敢えて1(全閉)、5(全開)という両極端にセットして、なるべく同じ温上曲線で、同じ焙煎度にした場合、どちらの豆がより良い風味が立つか確認することが目的であった。
Discovery焙煎機(ダンパーテスト)

しかしながら、今回は150gという小さめのバッチサイズにしたことと連続焙煎であったため、2回目の焙煎の方は一気に豆に熱が入って、前半は1回目より同じ経過時間で30度くらい高い温度になってしまったので、慌ててガス圧を1から0.8まで下げたけど勢いは止まらず、6分半ほどで1ハゼ温度に到達してしまい、2ハゼ開始直後という同じタイミングで止めたにも拘らず深めの焙煎になってしまった。
ブラジル・カラメリッチbyDiscovery
ダンパー位置による変化確認

珈琲液にしてみると、1回めの方は大変美味しいものであったが、2回目のはやはり早過ぎたようで見た目は十分な色でも少し芯が残っているような味であった。 ただ、ダンパーは完全に閉めた状態でも美味しく焙煎出来る、ということだけは確認できた。

同じ焙煎機を使っている飯田橋の青梅珈琲はダンパーは全開で焼くと言っていたので、まぁどの位置でも焙煎可能ということになるが、さて結局、味にどう影響を与えるのか?

結論として今回のテストは失敗であった。できれば近々リベンジしたい。 

エアロプレスは楽しい!
片山工房実験風景(エアロプレス)
コフィアのネルフィルター

持参したタンザニア・アデラAAのフルシティーロースト豆を、24g / 100cc でデミタスサイズにネルドリップ。まさに本格的ネルドリップの味。これならネル珈琲専門店で提供してもOKじゃないかな。

モカシダモに多く含まれる緑豆の調査(後半)

昨日分離焙煎したモカシダモ2種類を、豆本来の味がストレートに出やすい浸漬方式+金属メッシュの抽出道具を使って比較してみた。この器具は、1ZPresso社の高性能ハンドミル Q2とセットになっていたもので、当初はちょっと「なんじゃらほい」という感じで放置していたが、実はこの金属メッシュのフィルターが愛用カップの直径などにもぴったりであることに気付き、今は大活躍している。
DoubleMeshFilter

朝一番に庭からレモンバームとペパーミントを摘んできて作るハーブティーの茶漉し、昼のちょい飲み珈琲やテスト、そして夕食後に嗜む煎茶の茶漉しといった感じ。ステンレスは洗うのも簡単だし、サイズ感がとてもいい。

さて、モカのテストだが、豆 8.2gに対して、90度のお湯 100cc注いで2分半で抽出することにした。
モカシダモ・緑豆・通常豆

モカシダモ・カップテスト粉

モカシダモ・カップ緑豆・通常豆
モカシダモ・カップテスト比較

緑豆だけを集めたカップは、強いモカフレーバーがありこれはこれで悪くはないのだが、雑味が多くて甘さはあまり感じられず、まあそれなりの味。

一方で通常色豆だけ残したカップは、シダモ特有の甘さがより鮮明で、雑味はほぼ消えて穏やかなモカフレーバーを感じるもので、いつも飲んでいる緑豆が混ざったものより洗練された味であった。

ということで、やはり緑豆は極力取り除く方がよいかな、という結論。



モカシダモに多く含まれる緑豆の調査(前半)

エチオピア珈琲豆、所謂モカ豆には小さい物、丸い物、細長い物と大きさも形も色も不揃いなので大変見分けやすいが、その分、欠点豆を取り除くのが大変だ。欠点豆の比率が高いだけでなく微妙なものも多く、神経質にやると恐らく1バッチ300g分のハンドソーティングに1時間くらいかかって、3割くらい減ってしまうと思われる。そしてそのように神経質にやるより、怪しい豆もある程度大目にみてやって素早くおおらかなソーティングした方が味が良かったりするのがこの豆の面白いところである。

さて、そんな中で毎回取り除くべきか大いに迷ってしまうのが、一見未熟豆にも見える緑掛かった薄皮をまとった豆である。先日、スズシンさんにお裾分けして頂いたシダモG4がまだ少し残っていたので、これを使って緑豆と通常色の豆の分離を試みた。分離後、左が緑豆、右が通常豆である。

モカシダモ(緑豆)

アップするとこんな感じで随分と色合いが異なることが分かる。
モカシダモ(緑豆)アップ

緑豆は合計40g程度しか集められなかったので発明工房の「煎り上手」で手焼き、通常色豆の方はGeneCafeを使って焙煎した結果が下記の写真。緑豆の方を少し深めに焼いてしまったが、元々色のばらつきが大きく焙煎後に色の薄い死豆などパラパラ姿を現すが、その比率はざっと見る限りあまり差はなさそうである。
モカシダモ焙煎後(緑豆)

モカシダモ焙煎後(通常豆)

いつもはこれらがMixされたモカシダモを飲んでいるので、Mix(つまり通常)の味は、もちろんしっかり記憶している。特徴的なモカフレーバーが盛大でとても甘い珈琲だ。エアロプレスで淹れると「絶対シュガーを入れただろう?」と言われそうなくらいに甘みを感じる。

この甘味やモカフレーバーに関して、緑豆、通常色豆のどちらが主に貢献しているのか、分離した珈琲をそれぞれ味わうことで確かめたいと思う。 ということで明日のカップテストに続く…

焙煎度合いの色での判断

珈琲関連の資料を整理していたら、昨年のSCAJで Roast Riteさんのブースで頂いた Roast Color Cardが出てきたので、実際の豆で焙煎度合いが測れるか試してみましたが、正直難しい。光の加減、豆表面の光沢や反射でかなりぶれます。そもそも豆の表面はこのカラーカードのようにつるっとしているわけでなく、むしろ豆同士の方が色の違いは分かりやすいかなぁ。
ちなみにこのカード、$19.5で売っているのね。てっきり販促品かと思ってしまった。:-O

http://store.acronova.com/roast-color-matrix-card-rc-790.html
RoastColorMatrixCard

先日焙煎したハワイカウの豆(自分としてはミディアム・ロースト)を使って比較したらこんな感じ。
色見本とハワイカウ豆

色見本とハワイカウ粉

珈琲豆を挽く前後で同じアグトロン・スケール値に見えるでしょうか。

同じくハワイカウの豆を別の日にシティローストに焼いたものも並べるとこんな感じです。
この2つの豆の焙煎時の重量減はそれぞれ85.3%(ダブル焙煎)、84.0%で、その違いは 1.3%だけです。
同じ豆でも当然かなりフレーバーは異なります。

色見本とハワイカウ豆2種

焙煎度合いのコントロール

手回しロースターでの焙煎を始めたのが2017年7月なので、そろそろ3年が近い。全体の経過時間、1ハゼからの経過時間、ロースター内の温度変化といったものを記録して、焙煎結果と照らし合わせていると、焙煎度合いについてはかなりコントロールが出来るようになったが、同じ豆を同じ焙煎度合いで焼いても必ずしも同じ味にならないのが珈琲焙煎の奥が深いところ。

焙煎度合いについては通常は豆の色で判断するが、これも必ずしも当てにならず、マンデリンなどは色合い的にかなり深く煎っても実際には一段浅い状態だとされるし、本当に判断が難しい。とはいえ、なるべく客観的に焙煎度合いを知りたいので、今は焙煎前後の重量変化を目安としている。ただこれも元の生豆の含水量にも依存すると思われ、ニュークロップとパースとクロップでは例えば同じ83%に焼いてもきっと色(焙煎度)が異なるんだろうなぁ。

やっぱり焙煎豆の色を数値化するロースト・アナライザーなるものをそのうち購入したいと思う今日この頃。例えばこれ。
Roast Rite Coffee Roast Analyzer RA-710BF
RoAmi コーヒーローストアナライザー  TRA-3000

ローストアナライザの本家本元、アグトロン社のアナライザーは全然手が出ない値段帯だけど、これらの小型アナライザなら10~20万円と頑張れば買えなくもない価格。でも抽出度合いを測るための濃度計も欲しいしなぁ。

ところで、本日は実家の両親に送るために3バッチの焙煎をしました。一応、焙煎度合いは狙い通りに、ブラジルがハイロースト、ガテマラがシティロースト、タンザニアがフルシティローストとしました。こんな感じ。水分変化量での1,2%の違いは色も異なるし、味はもっと異なります。手回しロースターでの珈琲焙煎は実に面白い!
焙煎3段階



江川珈琲店という店

正直言って、先月末で早期退職した自分は運が良かったと考えている一方で、やはり毎日のニュースや緊急事態宣言後の変わり果てた街を目の当たりにすると、この先どうなるのか考えてつい思考停止に陥りそうになります。

本来なら自宅にいる時間が増えれば、僕みたいな立場は気を散らさずにいっぱい勉強できる良い機会なのですが、実際は食事やケーキを作って珈琲を淹れて、ちょっと部屋を片付けて、といった他は、相変わらず細々と手回しロースターで豆を焙いては家族や身近な人達に振舞うことで日々が過ぎてしまいます。 当初の計画では今頃、資格を取るための各種セミナーに出たり、勉強のために飲み歩きしたりで忙しかったはずなのですが、、 

そんな中、昨日見つけた和歌山の珈琲豆小売店「江川珈琲店」のブログをちょっと驚きをもって読み漁っています。冒頭の紹介文によると「1955年に先代が純喫茶を開いて1989年に珈琲豆小売店に転換したものを、脱サラして引き継いだ2代目の方、といっても御年69歳の方がパパママ経営」というブログなのですが、多岐にわたるトピックとその中身の濃さに感心してしまいます。

この店も当然ながらコロナ騒ぎの影響を多分に受けており、直近の4,5回のブログはこの事態にどのように対処するか、といった内容なのですが、その中で以下の文章は特に気に入りました。というのも自分でもそのように漠然と考えていたので、とても共感できた次第です。曰く、


現在(2020年4月中旬)、新型コロナウィルスの影響でコーヒー自宅消費を増やしている消費者は、
自宅でコーヒーを楽しむという段階に達していないと考えています。

ですから、既存の流通ルートで購入できるお手頃価格の大量生産されている焙煎コーヒー豆に
需要が集中しているのだろうと感じています。

もう少し時間が経過して、自宅でコーヒーを飲むだけで満足できない消費者が多くなって来て、
自宅でコーヒーを楽しむ消費者が増えて来れば、少しくらい価格が高くても少量生産の
自家焙煎コーヒー豆に対する需要も出てくるような気がしています。


以上なのですが、僕が目指しているのも、「自宅で楽しむ高品質コーヒー」のための豆だけでなく、技術や道具などの提供なので、このような世界が来ることを大いに期待したいと思います。

文章だけだと寂しいので、最後に先日作ったダルゴナ珈琲の写真を掲載しておきます。
DarugonaCoffee

これは、こういう簡単な道具があれば5分もかからずに作れます。
インスタント珈琲を使うところが少し残念ではありますが、別の種類の飲み物と考えれば結構おいしいし意外といいかもしれません。ただしインスタントコーヒーの種類と鮮度は選んだ方がいいでしょう。
MilkFrother

エアロプレスで淹れる珈琲

以前から気になっていたエアロプレス器具を入手しました。アマゾンで税込み・送料込みで3836円
エアロプレス箱

ちょっと嵩張るのではと心配していましたが、実際に使う器具だけならこの写真のようにコンパクトに収納でき、フレンチプレスと大きさは同じくらいです。特質すべきはペーパーフィルターのサイズで、円錐ドリッパー用と比べると差は歴然。しかも袋になっておらず一枚のペーパーなので350枚重ねても高さは4センチにもならず非常にコンパクトです。
エアロプレス器具一式

ペーパーは器具のフォルダ部分を取り外してから載せてまた取り付けるだけでセットは超簡単。
エアロプレス・ペーパーセット

粉は少し細かめに挽くと説明してあります。まぁペーパードリップと同程度でよろしいかと。
分量も同じ、170ccのお湯に対して12g、250ccのお湯に対して16g程度とします。
エアロプレス粉セット+攪拌

お湯は推奨温度80度とかなり低めの温度です。
エアロプレス80度

さて、プランジャーを差し込んで抽出、、と思ったら写真を撮っている間に既に1/3ほどカップに抽出液が出てきていました。あらら。

プランジャーは最後まで押し込んでもいいし、最後の空気を抜くところはカップを外してからでもよいとのこと。ちなみにこの最後に出てくる極少量の抽出液だけを別カップに受けて飲んでみたら、ちょっとエスプレッソライクな味でした。
エアロプレス・抽出完成

7日前にダブル焙煎で仕上げたハワイ・カウの中浅煎り豆で淹れてみたら、驚くほど甘い味が出ました。素晴らしい!

もう一つ、想定外に嬉しかったのは後始末が簡単なこと。
実に綺麗に珈琲粉が固まりで取り出せますので、あとはチャチャっと器具をすすぐだけ。
エアロプレス・後始末1
エアロプレス・後始末2

ということで、今日だけで 5杯ほどエアロプレスを使って色々な豆で淹れてみましたが、いずれもまったりと甘い味に仕上がりました。

ペーパードリップだとチョコレートっぽくて、とても珈琲らしい深いコクの珈琲になるガテマラ・ステイゴールドの中深煎りですら、エアロプレスだと苦みはほとんどなく、やはり甘い味に変わるのにはちょっと驚き。やはり抽出温度が低いことも味に与える影響が大きいのでしょう。

今のところ、浅煎り~中煎りの珈琲との相性がいいかな、と思う次第。

ハワイ・カウ珈琲のベスト焙煎探求(その2)

Kope花伝カフェから預かったハワイカウの珈琲豆の甘みを最大限に引き出すため、さらに実験を重ねています。しかしながらこのロットは本当に手強い。たぶん農薬をほとんど使っていないことの証なのでしょうが、330gの豆を30分程かけてソーティングしたら虫食い等の欠点豆が11.2%。厳しい~(+_+)

こちらがソーティング後の豆。予定の300gを少し切ってしまいました。
ハワイカウ(ピック後)


そしてこちらが取り除いた欠点豆。クルクル回さないとわからない欠点豆も多く、完全に取り除くには大変手間がかかります。
ハワイカウ(欠点豆)

今回は綺麗にしたハワイカウを、手廻しロースターでダブル焙煎の中煎りに仕上げてみました。
下の写真は一回目の焙煎を冷やしたところ。6分50秒かけて豆温度が180度ちょっとに上昇したところで焙煎器から取り出して冷却。当然ながらこの時点では豆は爆ぜていません。
ハワイカウ(ダブル焙煎途中)

これを約2時間寝かせてから、再度手廻しロースターに投入して今度は最後まで焙煎。
ダブル焙煎では結構ラフに温度上昇させてもいつも綺麗に膨らむので、今回も一気に熱を入れていき、7分53秒で1ハゼ開始、9分33秒で煎り止め。

焙煎前の生豆からの重量減を計算すると85.4%となり、一昨日焼いたシングル焙煎のものとほぼ一致。そこで横に並べて写真を撮ってみました。ダブル焙煎の方は85.3%とメモをつけてしまいましたが85.4%の間違いで、シングル焙煎の豆との差はたったの0.1%、ほぼ同じ重量変化と言えましょう。
ハワイカウ(ダブル比較)

アップするとこんな感じ。ダブル焙煎ではこの煎り加減でも完璧に皺が伸びてピカピカです。(^^)/
ハワイカウ(ダブル比較アップ)


ということで明日試飲してみます。

ハワイ・カウ珈琲のベスト焙煎探求(その1)

横浜橋商店街の近くにあるKope花伝カフェではハワイ・カウコーヒーが飲めます。珈琲豆はハワイ・カウの農園(Ocean Vista Estate)から直輸入していますが、これを今まで店主のママさんさんが小さな焙煎機で手焼きしていましたが、これからは僕が焙煎することになりました。
ということで、早速異なる深さで焙煎してカッピングしながら最適な焙煎度を探ってみました。
お店から預かったカウの生豆はロットがちょっと悪いのか約1割の欠点豆が含まれているので、通常の3倍の時間をかけてハンド・ソーティングしてから手回しロースターで丁寧に焙煎します。

今回は300gずつ2回焙煎し、温度上昇はほぼ同じカーブ(10-15度/分)にして、一ハゼ開始からそれぞれ2分37秒と2分15秒で煎り止めし、重量変化で85.5%, 84.7%としました。
ハワイカウ焙煎比較

微かな色の違いが判るでしょうか。 もう少しズームアップするとこんな感じ。
ハワイカウ焙煎比較Zoom

さらに珈琲粉にします。
ハワイカウ珈琲粉色比較

そしてカッピング準備。10gの珈琲粉に対して焼く150ccの熱湯を注いで4分待ちます。
ハワイカウ・カッピング準備

4分後はこんな感じ。いい匂いがします。
ハワイカウ・カッピング1

ブレイクしてから、カッピング開始。 冷めてくるまで何度もカッピング。

結論として、85.5%の浅めの方がよりカウコーヒーらしい酸味が残っていてよいかと。
ただ、ちょっと雑味も感じたので次はダブル焙煎で仕上げてみようと思います。
ハワイカウ・カッピング2

それはそうと昨日、コロナ騒ぎがなければ先月末に訪問していたはずのOcean Vista農園のジョン・アーサン氏と娘さんのローラ、そのまた息子さんのスティーブン、それにハワイ側の代理店社長のLeeミユキさんとその娘さんといった面々とビデオ会議を通して農園の様子をリアルタイムで見せて頂きました。標高350mほどの緩やかな斜面に珈琲の苗木、1年目、数年目、一番古いものはカットバックをしながら50年も経った木もあり、しかも今の季節でも一部は花も咲いていれば実もなっている様子に感動!
地面はピーナッツ・グラスで覆うことで、珈琲の木がより元気に育つのだとか。
OceanVista1
VideoChatWithJohn

スズシンコーヒー

本日もスズシンコーヒーさんで焙煎を練習させて頂きました。
スズシンファクトリー
プロバットは歴史が長いだけに僕が見かけたものだけでも色んなデザインの焙煎機がありますが、この焙煎機は特に正面(?)から見るとちょっと蒸気機関車みたいでなかなか風格があります。
豆を窯から出して冷却装置に流し込む蓋の部分など、ドイツ製らしいとても頑丈そうな鋳鉄で出来ており、開け閉めするとずっしりと重量があります。
Probat正面

今日はまたブラジル・カラメリッチを15kg、シティーロースト程度に焼きました。
実は煎り止めがちょっと遅れて、スズシンさんの通常焙煎より1~2段階深い焙煎になってしまい、外の煙突をみたら猛然と黒い煙が出ていてちょっとビックリ。やはり15kgともなると煙が凄い!

15㎏の冷却はこの装置をもっても結構大変で、空冷だけでは足りず、まだバチバチいっている豆に少し水を撒いて一気に冷まします。
ブラジル15㎏


焼き立ての豆で早速ネルドリップで珈琲を淹れてみたら、これがなかなかいける味でした。さすがはプロバット。実に素晴らしい!

年代物の珈琲豆サーバー

2つある丸い部分の下側を右に回すと豆が出る仕組みの珈琲豆サーバーは、スズシンさんが日本で最初に取り入れたとか。 実にレトロです。

ファクトリー内

スズシンコーヒーさんからは、まだまだ学ぶことがあります。

日本最古のプロバット焙煎機

本日は横浜の南吉田町にある1937年創業の鈴新商店さんにて焙煎の見学・指導を受けてきました。ここには日本で最初に導入したというプロバット焙煎機があり、これを使ってブラジル、ホンジュラス、ガテマラ、ジャワロブスタと4バッチの焙煎を行い、店主のご好意で最後の1バッチは僕一人で操作させて頂き、とても勉強になりました。
SuzushinProbat1

この焙煎機は、最近の焙煎機のようにコンピュータ制御でもなければ、ダンパー操作のような複雑なものも不要で基本的操作は予熱温度と豆投入のタイミング、バーナーの点火数(1,2,3)、それに煎り止めのタイミング、という非常にシンプルなものでした。

半熱風方式(直火+熱風)は結構無敵で、細かな操作をせずともどの豆も綺麗に皺が伸びて綺麗に膨らみます。さすがプロバットは焙煎機のベンツと呼ばれるだけのことはあります。煎り止めのタイミングは、基本的に温度と豆の色づき具合で行います。ハゼ音も一応は聞こえますが、スズシンさんでは煎り止めが近づいたら豆を少し冷却装置にバラまいてサンプル豆の色と比較しながら止めるタイミングを計る、というやり方です。
SuzushinProbat2

2つのレバーのうち、左がバーナー1つ、右がバーナー2つを点火します。
Probat1号機

SuzushinProbat3

ガス圧は一定のまま。

SuzushinHondulas

これはホンジュラスSHGの豆

来週もまた行く予定です。毎日楽しい~ \(^^)/

お薦め珈琲本

そうそう、申し遅れていましたが、実は先月末で今までの会社を退職しました!
現在無職、これから珈琲関連で自営ビジネスを開始すべく、鋭意準備期間に入ります!!


と言いながら、退職後の最初の1週間は家の片づけやら書類整理やら家事やらですっかり時間を取られて、珈琲にちっとも時間を割けないのがちょっと悩ましい。 もっと集中しなきゃ!

まぁいずれにせよコロナ騒ぎで珈琲の飲み歩きもままならないし、真っ先に資格を取るぞ、と意気込んで申し込んでいた「コーヒーマイスター養成講座」は開催延期になるし、ここは自分で実験したり今まで溜めこんでいた珈琲関連の資料を読み漁ったりして自習するしかあるまい。

50冊以上ある選りすぐりの珈琲関連の書籍や雑誌の中でも、最近入手して特に気に入っているのがこの2冊。昨今の珈琲ブームで、このところ毎月、何冊も新しく珈琲本が出ますが、内容はどれも似たり寄ったりの孫引き、手抜きが多い中、この2冊は違います。実に新鮮、かつ高度な情報が含まれており大変勉強になります。

左側は「世界一美味しいコーヒーの淹れ方」や「逆転人生」のTV番組で有名な井崎英典バリスタが監修したもの、右側の本はさらにマニアックで、堀口珈琲の現社長、伊藤亮太氏の著作。実に素晴らしい!
お薦め珈琲本

ブラジル・カルモデミナス・イルマスペレイラ農園

2,3か月前に参加したFBのグループ「自家焙煎フリーク」で知り合った方の斡旋で購入したブラジルのイルマスペレイラ農園の珈琲豆が本日届きました。早速、中煎りに焙煎して珈琲を淹れてみたところ、その香りの素晴らしさにビックリ!

鼻を近づけると南国の濃厚な花やムスクのような香りが感じられ、啜ってみるとなんとも甘いフレーバーで、穏やかな苦み・酸味のバランスもよく、大変な当たり豆でした。\(^^)/

ブラジルは水不足の地域が多く、ほとんどが珈琲の果実のまま乾燥させるナチュラル精製とされていますが、この農園はブラジルでは珍しいウォッシュト精製。しかも栽培種はイエローブルボン100%と純潔なところが、なんとも贅沢な感じ。
ブラジル・イルマスペレイラ珈琲

農園から届いた30Kg袋はオシャレなものですが、僕の購入分10kg分なので、こういう姿で届きました。(^^;
イルマスペレイラ珈琲

早速、1Kgずつ計っては、ざーっと目立つ欠点豆をハンドソーティングして、5Kgずつ脱酸素剤とともにアルミパックに分けて1つは封印。
イルマスペレイラ分割

早速、GeneCafe焙煎機を使って、200gばかりを中煎りに焙煎。
ウォッシュト豆なのに、パーストクロップだからか、そもそもブラジルの豆は火が通りやすいからなのか、ごく簡単に皺が伸びて、とても焼きやすい豆です。焙煎時間は約14分。
イルマスペレイラ中煎り

焙煎仕立ての豆を最近お気に入りのウェーブドリッパーで抽出。
浅めの煎りなので、お湯は95度と高めにして、豆17gに対してお湯270ccで抽出時間を2分半で淹れてみたところ、これがもう最高に美味しく入って大満足!
ウェーブで抽出

珠玉の一杯となりました
ブラジル珠玉の一杯

珈琲と相性の良い食べ物

僕は何時の頃からか、トランス脂肪酸が多く含まれるマーガリンやショートニングが含まれる食べ物はなるべく食べないようにしています。そのせいなのか、以前以上にバター愛が止まらず、同じバターであっても、それなりにこだわりを持って選んだものを、朝食のパンなどには結構タップリつけて食べます。

さて、珈琲とバターの相性がよいことは皆が認めることだと思いますが、実際のところ珈琲に添える様々なスイーツを選ぶ際に、どこまで「バター100%」にこだわるか、については誰にも負けません。例えば、バターサンドというお菓子がありますが、裏返してみるとほとんどは「マーガリン」という残念な材料が含まれており、もちろん僕はこれは食べません。


そんな中、先日、西友西荻駅前店で見つけた六花亭のマルセイ・バターサンドは、まさにバター100%、僕にとって理想の珈琲コンパニオンでした。これは昨年の朝ドラの「なつぞら」のモデルにもなったとされる十勝牛のミルクを使ったバターで作った老舗のお菓子ですが、これは本当によく珈琲に合います。特に深めに煎った豆をネルドリップで点滴抽出して、さらに金沢式に程よい濃さに熱湯で薄めて作った珈琲は、実に円やかで、至福の時間が味わえます。(^^)/
マルセイバターサンド箱
マルセイバターサンド&珈琲

本物のレーズンバターが最高!
マルセイバターサンド中身

もう一つ、相性の良い食べ物は餡子系でしょうか。
以前、元町のミカフェートさんに行ったら、基本は珈琲だけなのですが、店内では梅月堂のラムドラを販売していて、これを一緒に購入して Cruクラスのスペシャルティ珈琲を飲みましたが、これまた最高に美味しく、思わずその後に京急百貨店に同じものを買いに行ったら売り切れだったので予約注文までして手に入れたのでした。ちなみに、ラムドラの餡には本物のバターが加えてあるようです。

ラムドラ・ミカフェート

下の写真は、先日、フライパン1つで作る簡単タルトタタンを自分で作ったものですが、こちらもバターをたっぷり使います。よって、珈琲との相性は大変よろしい。(^.^)
タルトタタン簡易版

ハワイ・カウ・コーヒーの実力

本来なら明日からハワイ島に出発で、今頃ソワソワと荷造りしているはずでした。

もちろんコロナ騒ぎはハワイにも以前から徐々に広がっていて、それでも2日前までは駆け込みでなんとか行けるかなと期待していたのですが、結局、ハワイ島で感染者第一号が出た途端に観光客の受け入れを30日停止するというハワイ州知事の要請が即日出てしまい、土壇場で敢えなく断念。ジョンさんのOcean Vista コーヒー農園の訪問は当面お預けに。(;_;)

ということで、昨日はいつものKOPE花伝CAFEに立ち寄って少々愚痴ってまいりました。で、今日はその店主からお裾分けしてもらったカウコーヒーの生豆を、煎り上手で40gずつ2回、GeneCafeで200g分を1回焼いてみました。

<ミディアムローストに焼いたカウ・コーヒー>
Kau焙煎豆

豆自体の見た目はとても大きくて揃っているのですが、農薬の使用量が少ないのか、かなり虫食い豆が混じっていたので念入りにピッキング。

<虫食い豆だけ集めたもの>
Kau虫食い豆


焙煎は、いずれも1ハゼ開始から2分で煎り止めしたら、焙煎前後の重量減は3回とも同じ14%でした。

焼きあがった豆は上記写真のようにそれほど美しくないのですが、先日、高根珈琲で購入したカリタ・ウェーブドリッパーを使って90度のお湯で淹れてみたら、あらビックリ。ものすごく甘いのです。焙煎直後で香りはまだあまり出ていないのですが、浅めに焼いたのに酸味は非常に穏やかで、アフターテーストはすっきりと仄かに甘い。微かにトロピカルで文句なしにシロピーなフレーバー。これがカウ・コーヒーの実力なのか。実に素晴らしい!

<カリタ・ウェーブドリッパーは絵になります>
カリタウェーブドリッパー
カリタウェーブドリッパー2

ブルマンNo1

<実は上の写真はカウコーヒーではなく、夕食後に入れたブルーマウンテン・No.1。同じくミディアム・ローストです>

先日のジョンさんの話では、彼の農園ではハニー製法の一種、セミウォッシュト精製を採用しているとのことで、甘さはそこから来ているのかもしれません。でもこの豆、買うとなるときっととても高いんだよなぁ。(^.^)

<チャフ・ティー>
Kauチャフ・ティー

高級豆だし、折角なので、焙煎で生じたチャフを使ってお茶を作ってみました。
熱湯をかけてペーパーで濾したものを飲んでみたら、やはりほんのり酸っぱく少し甘みがあり、カスカラティーに近い味わいでした。チャフの見た目からして少し渋い味を想像してしまいますが、これなら珈琲に多少混じっても全然問題ないかな。

コモディティ豆+アームズ+ダブル焙煎

昨日は昨今のコロナ騒ぎの自粛ムードに加えて天気も今一つだったので、ほぼずっと自宅に籠って、普段はちょっとやらない手間のかかる方法でじっくりと焙煎してみました。

珈琲生豆は、珈琲問屋で買ったGene Cafe焙煎機に付属してきた中でも恐らく一番安い部類の、ブラジルNo2とガテマラSHB。 やったことは以下の通り。

(1) 400gを非常にきっちりソーティングして欠点豆を限りなくゼロにしたものを、50度のお湯+数回の水研ぎで汚れやチャフや綺麗にして野菜の水切り後、さらにソーティング。

(2) ガテマラの方は、200gずつ分けてGeneCafeで235度11分の途中まで焙煎
 ブラジルは、400g一気にユニオン・手回しロースターに入れて、10分半ほどかけて途中まで焙煎

(3) 仕上げは、ガテマラ、ブラジルとも手回しロースターで強火で一気にシナモン~ミディアムのローストに。ダブル焙煎ならではの綺麗に膨らんだ焙煎豆が完成。

ブラジルNo2(アームズ処理)

ブラジルNo2(ダブル焙煎)

左が一時焙煎、右がダブル焙煎が完成したがブラジルNo2

ブラジルNo2(珈琲問屋)

こういうやつです。コモディティ豆の代表選手みたいな豆。

ガテマラの方は完成形がこんな感じ。いい豆面をしています。
ガテマラSHBアームズ+ダブル焙煎

ハワイ・カウコーヒー

OceanVista農園ジョンさん

今日は、僕が時々ふらっと行く伊勢佐木町のKOPE花伝カフェというお店に、ハワイ・カウコーヒーを最初に始めたという Ocean Vista Coffee Estateのジョンさんが来られるというので、お店のママさんの計らいで僕にも声をかけてもらい、農園の方と直接色々とお話させて頂く貴重な機会を得ました。皆さん楽しい時間をどうもありがとう~♪

ちなみにジョンさんの右の女性はジョンさんの娘のローリーさん。前列右端は、珈琲豆の日本への輸出入をされているKayama LLCのミユキLEEさん。真ん中がKOPE花伝のママさん。
他にも常連さんが4,5人集まりました。

ところでハワイのお二人は写真に納まるときにいつも「電話してね」みたいな手の形を作ってましたが、これはハワイではピースサインみたいな意味なのかな。今度会ったら訊いてみよっと。(実は今月末にハワイで再会予定なのです)

スターバックス・リザーブ・ロースタリー

SBReserve外観SBReserve焙煎機店内
SBReserve店内

この写真を見てピンとくる人は、珈琲好きか都内の方でしょう。
ここスターバックス・リザーブ・ロースタリーは、通常のスタバとは全く別種の店で、店内はまるでディズニーランドのアトラクションかと思うほど凝っています。しかし3,4階まで上るとよくわかりますが、FAKEではなく実際に焙煎して袋詰めまで店内でやっており、お洒落な店内は実際は工場そのものです。しかし超人気で、店内に入るためだけに整理券発券所が別の建物にあり、待つこと45分でやっと店内に。オーダーの列がまた15分ほど。そしてテーブルがなかなか見つからない( ;∀;)

SBReserveパッキング

で珈琲はどうか、と言えば、まず驚くほど高い。一杯が1000円~という感じ。(^^;
長男と二人で2杯、フォカッチャとティラミスと頼んだら、4136円でした。う~む。
SBReserve注文品

珈琲はやはり深煎りで、ただ通常のスタバのコーヒーとはやはり段違いに美味しさがあり、良いフレーバーがあります。そして添付のカードがやたらと美しい。
SBReserveGravitasラべル
SBReserveGravitasブレンド

中目黒、山手通りの一等地に大きな場所を占めるこの店、今は大繁盛ですが、さていつまで続くのでしょう。 昨年末行って、カッコよさにちょっと度肝を抜かれた渋谷の NOZY COFFEE はその直後にいつのまにか経営破綻していたのでした。

スターバックス・リザーブ店のアメリカンな豪華さに圧倒された後は、飲み直しに阿佐ヶ谷のBneiさんにいきました。この店はこじんまりしていて、でも店内に富士珈機のディスカバリー焙煎機が素敵に置かれていて、とても落ち着きます。そして魅力的な店主が20gの豆で丁寧に淹れてくれるネルドリップはとても美味しい。やっぱりこっちの方がいいなぁ。
Buneiイルガチェフェ

エチオピア・イルガチェフェ・ナチュラル 570円

珈琲工房K氏宅

昨日は珈琲仲間のK氏宅にて焙煎三昧してきました。

K氏はれっきとしたサラリーマンですが、何と自宅にFUJI ROYALのディスカバリー焙煎機を持っているというマニアぶり。僕もサラリーマンとしてはそれなりに色々と珈琲器具は揃えてきましたが、K氏には全然及びません。ということで、ディスカバリーを触りにK氏宅へゴー!

お家に上がらせていただき、ディスカバリーだけでなく色々高価な珈琲器具と生豆のコレクションも見せて頂きちょっとビックリ。はんぱないマニアぶりです。

とにかく今日は焙煎パーティとばかりにルワンダから始まり、コロンビア、ガテマラ、コピルアック、ゲイシャなどSpecialty豆、Premium豆ばかり6回バッチほど焙煎。一つ終わるごとに試飲していたので、最後はちょっとタプタプ気味。

こういうやつです。一度に250gまで焙けます。金色がまぶしい意外とマニュアルな焙煎機。
K工房-Discovery0

素早い冷却能力は脱帽もの。窯からだして1~2分で冷えます。
K工房-Discovery

K工房-Discovery2

品質の高い攪拌羽で一粒残らず綺麗に出てきます。(当たり前か)

この角度もカッコいいな。蒸気機関車みたいだ。
K工房-Discovery3

とっておきのKopi Luwakも持ち込んで、少し浅めの焙煎に仕上げてみました。
K工房-KopiLuak

パナマのゲイシャです。これも買えばかなり高価なものなはず。
K工房-Geisha

焼いた豆は全て仲良く折半。(^_^)v
K工房-焙煎豆

とても楽しい一日でした。また行きたい!

新年珈琲始め

2020年の元旦、ちゃんと早起きして日の出前には近所の初日の出スポットまで出掛けましたが、分厚い雲が地平線に横たわってたので、予定の6時50分ではなく、7時15分くらいになってようやく雲の隙間から小さな初日の出を拝みました。

その後は穏やかな日差しが出てきたので大晦日の夜更かしでなかなか起きてこない家族が一階に下りてくる前に、「おっしゃー」っと気合を入れて初焙煎。豆は年末に松屋珈琲で購入したケニアAA。大きさは立派だけど明らかな欠点豆が多い豆で、ハンドソーティングの練習にはもってこい!?

ケニア豆は、カフェバッハ田口護氏のシステム珈琲学の分類では硬くて最も火が入りにくいDタイプ。ということで、しっかりと2ハゼの始めまで焙煎してみました。一般に言うシティーローストというところ。飲んでみると程よい酸味があり、凝縮された旨味の感じられる珈琲らしい味。
2020年元旦ケニア


新年事始めに良いとされる本日は、再びケニア、そしてエチオピア・コチャレ・ナチュラルのアフリカを代表する2大珈琲豆を焙煎しました。 ケニアの方は頑張って中浅煎りで止めてみました。かなり難しい。
事始めのアフリカ豆2種

午後は、先日、ザ・ミュンヒで手に入れたマンデリン・トバコを使って、ミュンヒ流に30分かけてネルドリップしてみました。

・極深煎りの珈琲豆を34g、かなり細く挽いてネルにセット
・95度まで沸かしたお湯をポットにたっぷり目に用意

予定では最初の一滴が出てくるまで20分以上となるはずが、ちょっとお湯を注ぐ量が多すぎたようで、10分ちょっとでポタポタ開始。お湯は再加熱なしで、そのまま断続的に点滴を続けて、ちょうど30分でデミタスカップに一杯分を抽出しました。
ミュンヒ流30分珈琲
ミュンヒ流マンデリン完成

なかなか良い香り
まったりとしたコクがあり、濃いけど甘みを感じる珈琲が入りました。(^_^)v



高性能ハンドミル

ハンドミルの最高峰と言えば、珈琲マニアならたいていの人はドイツのCOMANDANTEを挙げるのでしょうが、使い勝手なら台湾メーカーのZProに軍配が上がると思います。SCAJ2019では実際に両方のブースを行ったり来たりして挽き比べてみましたが、ZProの方が明らかに挽き心地もよく感じました。それになんといっても外側にあるダイヤルで挽き目を簡単&確実にセットできる点は秀逸です。
詳しくはここ。
https://www.makuake.com/project/zpro/

その同じメーカーが作ったのが、Q2モデルという持ち運び用小型高性能ミルで、先日のSCAJのブースですっかり気に入ってしまい、即座に2個セットを注文。それがやっと届きました。
https://www.makuake.com/project/q2/

ZProと比べるとぐっと小さく、その分、外側のダイヤルはなく、COMANDANTEなどと同様に粉受けを取り外してからダイヤルを回す方式です。質感などは流石にZProにかないませんが、挽いてみると非常に均一に挽けます。エスプレッソ挽きをして、いつものハンドプレッソ(WACACO)でエスプレッソを入れてみました。なかなか良い感じでちゃんとクレマが出来ました。

ZProとQ2モデルを並べてみました。
Q2Setx2箱

上から比較するとこんな感じ。Q2は小さくても 一度にサクッと20gが挽けます。
Q2Mill上から

工具なしで簡単に分解できます。驚くほど単純なパーツ構成で掃除も簡単。
Q2Mill分解

エスプレッソ挽き
Q2Millエスプレッソ挽き

 WACACO
Wacaco

自分で焙煎したガテマラ・エルコンスエロ農園の豆で淹れたエスプレッソ
Q2Millエスプレッソクレマ
美味しく入りました~

神保町エチオピア カレー&コーヒー

神保町の駅を出て東に歩き出すと、次々と美味しそうなカレー屋さんが現れます。

そのうちの一つ、エチオピアに行ってきました。この店の名前の由来は、元々がカレーのおいしい喫茶店だったからだとか。実際のところカレーを食べて、+220円也を払って、その自家焙煎珈琲を飲んでみました。 これがなかなかどうして美味しいのです。結構深煎りらしく多少焦げ臭い部分もあるのですが、エチオピアのコーヒー儀式を彷彿させる味で、豆本来の旨味も感じられました。スパイシーなカレーの後によくマッチします。

ジャガイモを蒸かしただけの前菜、食後のアイスクリームもついて900円はリーズナブル。
EtiopiaCurrey



点滴の秘密兵器(急須スキッター)

ネルドリップで上手に点滴を行うためには、プロの腕前以前に道具が重要です。ユキワのコーヒーポットの先を叩いてさらに細くするのが定番ですが、そもそもこのポットは2万円とかしてとても高いので、普通のポットでも魔法のように点滴がやりやすくなる道具がコレ。なんと2つで300円ほどという安さ。ポットのうちに合いさえすれば、これで十分かも。 ということで、愛用のビタントニオに取り付けて試してみました。結構いいかも。

ビタントニオのポットはこれ
https://www.vitantonio.jp/products/coffee-tea/VEK-10.html

急須スキッター


楽天で税込み302円、送料無料。袋に2つ入っていました。安い!
急須スキッター説明書

加水分解エリアの通過時間

焙煎イメージグラフ

僕の手回し焙煎機(Union Sample Roaster)では焙くのが難しいエチオピア・コチャレ・ウォッシュトを題材に、バッハの田口さんの説明されている加水分解で出てくるカフェー酸(渋み)を抑えるやり方を追求しようと、同じくらいの重量減(焙き加減)で3パターンの焙煎をしてみました。

焙煎1はいつもの焙煎で、最初から最後の近くまで最大火力のまま回転だけで制御。煎り止めが12分37秒、1ハゼから1分54秒

焙煎2は125度くらいまで弱火で2分蒸らしてから、その後は強火でいつものように焙煎。り止めが14分10秒、1ハゼから2分35秒

焙煎3は低めの温度で開始して70度くらいまで弱火でトロトロ水抜き、そこから突然強火に、といった方法で、煎り止めが16分53秒、1ハゼから2分30秒

結論としては、上のグラフのようにいつものやり方が一番、加水分解温度帯(70-125度)を通り過ぎるのが早い、という結果でした。しかしながら、焙煎2の豆を飲んでみると、渋みは全く感じられない代わりに、イルガチェフェ・ウォッシュト特有の高級紅茶のようなフレーバーも弱く、飲みやすいけれど少し凡庸な味になっていました。先週のダブル焙煎したものと近い感じの味わい。焙煎3はまだ試飲しておらず、一日置いてから飲んでみようと思います。見た目は写真のように焙煎2とほぼ同じです。

コチャレ焙煎パターン2,3

コーヒーとカップの関係

珈琲は一般には嗜好品にカテゴリされていますが、僕のような珈琲好きには毎日の生活リズムに必要不可欠であり、他には代えられないなにかであり、「Beyond 嗜好品」という感じでしょうか。

ところで、食べ物や飲み物に対する感受性は個人差が多分にありますが、もしかするとそれ以上に、一人の人間であってもその日の体調、食欲、時間帯、何杯目か? といった要素で同じ珈琲でも評価が大きく異なるように思います。まぁ、同じ豆を使っても抽出技術の未熟さから全く同じ味の珈琲を再現することは困難なわけですが。(^^;  そして、カップでも結構味が変わる気がするのです。

下の写真は昨日、ホームセンターHOME'Sをぶらぶらしていて、一目ぼれして買ったカップ。早速、先週焙いたコチャレ・ウォッシュト豆で朝の珈琲を淹れてみました。いかがでしょう。いろいろ気になるオシャレな珈琲器具を取り扱っていてKINTOさんのもの。 http://kinto.co.jp/

3rd waveの店で使っていそうなデザインは薄手の耐熱ガラス製で口当たりもよく、ちょっといいかも。
コーヒーカップ

ナチュラル・ウォッシュト比較(エチオピア)

昨日は一日、とても寒く雨が降っていましたが、軒下に豆を空冷する準備をしてから、いつものようにキッチンでエチオピア・イルガチェフェ・コチャレの豆を焙煎しました。最初がウォッシュト、次がナチュラルで400gずつ。ウォッシュト豆は皺が伸びにくいので、弱火でスタートして150度上昇までをいつもより2分ほど時間をかけてみました。その後は強火に、最後はまた弱火にするという調整で、煎りあがりが14分10秒(1ハゼから2分35秒)。やはり豆面は綺麗にはならず、みためは黒い皺が残ったままです。

2回目のナチュラル豆の方は焙煎機がかなり熱いうちに投入したためか、今までで最も早く1分9秒で100度に到達。慌てて中火に落として150度到達は5分3秒、200度が9分24秒、と徐々に通常のラインに戻しました。合計12分4秒(1ハゼから1分39秒)で煎りあがり。こちらはあっさりと綺麗に皺が伸びます。やはりナチュラル豆は焙きやすい。 結果、ウォッシュトもナチュラルも偶然ながら、重量減が全く同じ、85.6% (400g -> 342.5g)となりました。見た目はこんな感じでかなり異なります。
コチャレ比較

カフェバッハの田口さんの著作「スペシャルティ・コーヒー大全(技術・実践編)」にこんな絵が掲載されていて、それをイメージしながらなるべく渋み成分であるカフェー酸が生じないように焙煎してみたのですが、なかなかうまくいきません(^^;
理想的な焙煎曲線


ダブル焙煎の威力

先日、松屋珈琲で買ったエチオピア・コチャレ・ウォッシュトの豆はなかなかしわが伸びてくれず、手強い豆なわけですが、今週はダブル焙煎してみたら、さすがに完璧に綺麗に仕上がりました。

180度、7分55秒で止めて、400gが379.3g(94.8%)。この時点では黄色っぽくてほどんと膨らんでいない状態。(写真撮りそびれました) 一晩おいてまた9分54秒(1ハゼから1:40)で止めて、煎りとしてはハイロースト程度、重さが340.7g (85.2%)でしたが、御覧の通り美しい豆面。さて味の方は?
コチャレWダブル焙煎

同じ豆を通常のシングル焙煎で86%まで焙いた先週の豆がこんな感じ。こう見えて味は意外と良好なのですが、さすがに見た目が( ^ω^)
コチャレWシングル焙煎


コールドブリュー・コーヒー

巷ではコールドブリューというメニューを、アイス珈琲より少し高めの値段で提供していたりするのをよく目にするようになったけど、そんなに気取らなくても我が家では毎晩、簡単に作っています。40gの珈琲豆を挽いてコーヒーサーバーに600ccくらいになるように浄水を加えてクルクル掻き混ぜて、冷蔵庫で一晩寝かせたら、翌朝ペーパーで濾すと出来上がり。これが大変美味しい。豆はもちろん自分で焙煎したもの(つまり高品質!)で、コーヒーチェーン店で飲むものとはもう段違いの旨さ。夏場はアイスのままストレートやアイス・オ・レ、冬場は熱くして泡立てたミルクを載せて飲んでもいいよ~

大量に作るのも容易だし、意外とこういう作り方を知らない人が多いのが不思議なくらい。ちゃんと学校で教えるべきだ、、なんて。夏場は同じやり方で紅茶の葉で作ることもありますが、これも爽やかでなかなかいけます。レモンバームの葉を少し加えるとさらに爽やかで健康にもいい感じ(^.^)ママ用水出し珈琲

クリックポスト

今日は自分としては過去最高の5バッチ分、2Kgを一日で焙煎しました。

・エチオピア・イルガチェフェ・コチャレ・ナチュラル(ワイルド珈琲) 400g
・エチオピア・イルガチェフェ・コチャレ・ウォッシュト(松屋珈琲)400g
・ガテマラ・エル・コンスエロ・ウエウエテナンゴ(ワイルド珈琲)400g
・ブラジル・ブルボン・ナチュラル・グアリロバ農園(ミライシーズ)400g
・コロンビア・ウィラ・アルト・デル・オビスポ ラ・エスペランサ農園(ワタル)400g

会社の人の頼まれ分、姉に送る分、今週来るイタリアのお客さんをもてなすための分、
妻が毎日飲む水出し珈琲 40gx7日分、自分の1週間分(16g x 4杯 x 7日)、といった内容。 
最初の4バッチ分

これが本日5バッチ目のコロンビア・ウィラ! 午前中に一気に焙煎しました。
5バッチ目

さすがにこれだけ焙くと、焙煎機の中には大量の焦げチャフが!
焦げチャフ


夜になって下宿中の息子が久しぶりに家に戻ってきたので、明日また息子の分も焙煎しなければ!
ハハハ、実は沢山焙けるのでちょっと嬉しかったりするワタシ( ^ω^)・・・
ところで、クリックポスト愛用しています。たったの188円で500gの焙煎豆が全国に発送できるなんて、素晴らしすぎる! 箱代が少々かかるのがタマに瑕ですが。。。
クリックポスト







エチオピア・イルガチェフェ比較

色々な珈琲(もちろんスペシャリティ級のみ)を飲んでいくと、たぶん誰しも一度は辿り着くエチオピア豆の底なしの魅力。もうこれなしでは生きていけまへん、という感じ。(^^;
実際、どこかの国の豆が突然入手できなくなってもきっと我慢できるし代替えもきくと思うけど、エチオピア豆だけはネ!

ということで、最近入手したのが、エチオピア・イルガチェフェ地方の高地のコチャレエリアの豆が2種類。1つはワイルド珈琲から購入のナチュラル精製豆、2つめは松屋珈琲から購入のウォッシュト精製の豆。元は同じエリアの同じ栽培品種だと思われるが、全く違う香り。焙煎していくと、ナチュラル豆の方は火が通りやすく実に簡単に綺麗に膨らんでいくが、ウォッシュトの方は一ハゼ開始から十分に膨らむまでに1.5倍は時間がかかる。その分、水分が抜けてしまうのでますます味が違ってくる、という感じ。

しか~し!  これが両方とも実にとっても美味しいのであ~る!
これだからエチオピアは止められん。(^∀^)
エチオピア・イルガチェフェ・コチャレ比較

ちなみに、松屋珈琲の豆は初購入でしたが、話には聞いていたものの、そのパッケージのラフさにはビックリ。なんじゃこれのビニール袋。ラベルすらない。(><) でもその分ちょっと安いかも。

松屋珈琲パッケージ



いつの間にやら 140Kg!

2017年6月にユニオン社のサンプルロースターを購入して以来、2年3か月の間に購入してきた珈琲豆が142Kg、21万3千円分! 思えば遠くにきたもんだ~♪ 

この他にも展示会などの別ルートで無償入手した豆も結構あり、恐らく合計は150Kg近いかも。(^^;
会社員やりながら、これくらい焙いている人はそんなに多くない!?

この他にも、自分の好奇心や勉強のため、有名・無名の珈琲店にほぼ毎週出かけてはその店の出す渾身の一杯を飲んで、珈琲豆店では必ずのように焙煎豆も購入し、、いろいろ自分に投資してきました。 今の目標の一つは「農園にいく!」です。来年6月くらいがターゲット。がんばれオレ!
珈琲豆購入履歴


サイフォン珈琲の芸術

今日は野暮用で横須賀に出掛けましたが、横須賀も横浜同様、珈琲の不毛地帯であることがよくわかりました。汐入からドブ板通りを抜けてそのまま戦艦三笠へ、そして横須賀中央駅へと縦横無尽に歩き回りましたが、珈琲に関しては目ぼしい店は何もないと断言! (ただし2019/10/27 現在)
で、横須賀でランチといえばカレーかネイビーバーガー。実は自分的には珈琲の次に執心しているものがカレーだったりしまする。しかし海軍カレーの派生バージョンはこんなにあるのね。:-0
色んな戦艦の名前がついたものはまあ理解の範囲として、潜水艦部隊カレーとか、スカジャン・カレーとか、一体どんな具材が使われているのやら。とりあえず無難にベンガルのドライカレーを食す私(^^;


横須賀カレー

仕方がないので早々に家に舞い戻り、昨日焙煎したエチオピア・イルガチェフェ・ナチュラル・コンガのシティローストを使って、ちょっと気合を入れてサイフォン・コーヒーを入れたら、珈琲液をフラスコに落とした後の様子が御覧のとおりの盛り上がり。素晴らしい! (自画自賛)
東急ハンズに取り寄せてもらい、やっと入手したアルコール・ランプの風防のお陰で火が安定して、気のせいかランプを取り除いた時の吸引力もいい感じ!?
Siphone盛り上がり
Alcoholランプ

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