香豆火珈琲 (Kaz - Feel - Coffee) - 引越し済


KAZUHICOFFEEは 2021/11/11に開業いたしました。 屋号はそのままKAZUHICOFFEEです。

新HP: https://kazuhicoffeelab.com/
旧HP: http://www.kazuhicoffee.com/
Base: https://kazuhicoffee.thebase.in/

今はまだ珈琲豆のネット販売と時折行う焙煎教室だけですが、これから珈琲の家庭焙煎や小型焙煎機のコンサルティング業という分野を開拓したいと考えております。まずは発明工房さんの「煎り上手」や安価な小型ドラム型焙煎機などにちょっとした装置をつけて、焙煎プロファイルがリアルタイムに見えるようにすることで、短期間で焙煎の技術を学んだり、既に焙煎を開始されている方の技術が上達するようなプログラムを用意したいと考えております。これからまだまだやること山積ですが、まずは出発致しましたことお知らせ致します。 珈琲が仄かに好きという皆様が、もっともっと本物の珈琲のことを知って楽しんで頂けるようにすることが次の自分のミッションだと考えております。家庭用サイズの小型焙煎機を海外から輸入して販売する等も計画しております。皆さまが美味しい珈琲をいつでも気軽に楽しめるようにすることを全身全霊でサポートしたい!!

2020年07月

Gene Cafe用排気ダクト

Genesis社のGene Cafeロースターはチャフもほぼ取り除けるし、200~250gの少量焙煎ということもあり、中煎りまでの焙煎であればキッチンで使っても換気扇で十分だが、さすがに深めに焼いていくと後半の煙が凄いことになり、焙煎後の数分はダイニングからリビングまで白く煙ってしまう。そこで晴れている日はテラスに椅子を2つ並べて板を渡してそこに置いて青空焙煎するわけだが、やはり雨の日も焼きたいし夜間に急に焼きたくなることがあるので、さてどうしたものかと思っていたら海外のユーザがダクトを付けて使っているのを見て、これだ!と思って早速ホームセンターから買ってきたダクト(直径15㎝)を取り付けてみたら、これがなかなか具合がよい。9割以上の煙はそのまま外へ排気されるので煎り上がり直前まで換気扇を回す必要すらないほど。素晴らしい! なんでこんな簡単なことに今まで気づかなかったんだろう。
GeneCafeにダクト1
GeneCafeにダクト2


唯一の難点は、一ハゼの音をクリアに聞きとる手段がなくなること。実はこちらも海外のGene Cafeユーザのアイデアだが、キッチンタオルの芯をチャフ受けの排気口に載せて、反対側に耳を当てるという方法でハッキリとハゼ音が聞き取れるのである。原始的だが効果てきめん。Gene Cafeの問題点は皆が指摘しているとおり、モーター回転音が大きいのと、ガラス製のチャンバーの密閉性が良過ぎてハゼ音がほとんど聞き取れないことなのだ。そこでキッチンタオルの芯。これは優れもの、コスト0円のアイデアものである。 

で、ダクトの話に戻すと、要するにダクトを取り付けると筒をどこに押し当ててもハゼ音は何も聞こえないのである。うむ~。 しかし海外のユーザの中にはもっと凄い人がいて、ダクトの中にマイクを仕込んでそれをアンプにつないで優雅にハゼ音を大音量で鳴らしているお爺ちゃんユーザもいた。

こんなこと製品説明書には何も書かれてないし。。
ちなみにダクトの値段はこんな感じ。もちろん本格的にやるならダクトを壁に固定して隙間をパテで埋めたりするべきだが、簡易的にやるなら1000円もかけなくても簡単に煙充満問題が解決するのである。

アルミダクト

JCQAコーヒーインストラクター

僕が珈琲の仕事を始めるに当たって取得したい資格が3つがある。

①コーヒーマイスター (SCAJ)
②コーヒーインストラクター(JCQA/全日本コーヒー検定委員会)
③アラビカQグレーダー (CQI/SCAA)

①はコロナでスタートが遅れていたが、先日やっと再開したので8月から始まる「第32期コーヒーマイスター養成講座」に申し込んだ。③は米国から講師を呼ぶ関係上、再開の目途は立ってないとのことであるが、まぁこれは難易度も相当に高いはずで数年かけて取得したいと考えている。一方、②については同じくコロナで申し込みが延期されていたが、本日、セラード珈琲にて3級を受講した。当初2級から始めれば十分だと考えていたが、講師のたぐち珈琲豆店の田口さんの講義は想像していたよりもずっと内容が濃く、参加して本当によかったと思った。先ほど、2級の講座/試験も申し込んだが、こちらも年内になんとしても取得したいと思う。

ところで、お話がとても上手な田口講師のお話の中でも特に印象に残ったことを何点か挙げてみたい。
(実際の講義では、もっともっと色んな話が聞けるので、少々ネタバレをお許し下さい)

・知識のある人の店にはマニアが集まる
・9割がまずいという豆も1割の人は美味しいと感じることがある。焙煎を目指す者は万人に受ける味を追い求めてはいけない。
・コーヒーは花が咲いて10か月で実の収穫に至るが、これは人間の赤ちゃん(十月十日)とほぼ同じ期間
・苗を植えて収穫まで3年かかるので、ハリケーンなどでダメージを受けた地域は3年は復活しない。
・コーヒーノキが一本で一年に収穫できるのは、スペシャリティコーヒーなら4杯ほど
・ピーベリーは枝の先端に成るという俗説があるが、実際には謎であり、そもそも枝の先端には実が付かない。グルグル回ってピーベリーになるという説もある?
・コーヒーは意外と涼しい場所で育つので赤道直下は暑過ぎる。インドネシアなどの赤道直下では年に2回収穫できるが、実際には別の畑で計画的にやっている。今後は産地がミャンマーやラオスに移動するとして中国や日本が先行投資。特に様々な精製方法を試しているミャンマーには注目!

等々。実に面白かった!

インストラクター3級


3級の講義のあとは、飛び入りでMETAD社のエチオピア豆のカッピングにも参加したが、こちらがまた面白かった。METAD社の浅野さんという方が講師で、エチオピアに移住して6年、ついにはエチオピア人の奥さんまで得ようとしているとか。素晴らしい! そしてエチオピアのコーヒーは奥が深い。今回は7種類の豆のカッピングであったが全て同じ栽培品種(番号だけで識別するEthiopea Heirloom)。というかMETAD社が配給した全く同じ苗とのことだが、3つの産地(グジ2か所、イルガチェフェ)で、かつ精製が Washed/Sun Driedでアロマもフレーバーも全く異なり驚かされた。

METAD社エチオピアカッピング

カッピングは通常方式ではなくコロナ対応版で、豆毎に備え付けのカッピングスプーンですくっては、いちいち使い捨ての小さなカップに移してカッピングする、という方式であった。これなら確かに安全性が高い。それにしてもGotiti (イルガチェフェ)のSun Driedの美味しさには感動した。ナチュラル精製に有りがちなくどさは全くなく、ひたすら甘くトロピカルなフルーツ感が心地よい味。なんとか生豆を入手したいと思った。
METAD社エチオピア豆


METAD社エチオピアカッピング後半

今回のカッピングは吐き出さずに全部飲んだので、最後は結構タプタプになってしまった。(^o^)

Working Light

年を取ってくると困ることの一つに、暗所でのコントラスト感度の低下がある。恐らく近視があると余計にこの傾向が強いのだと思われるが、これに老眼が加わると細かな違いがなかなか判別できず珈琲生豆から欠点豆をソーティングする作業が結構辛い。そこで、本当はハズキルーペを使いたいが、値段が高いので雑誌付録の跳ね上げメガネ式拡大鏡を使ってきた。
ただ、これも万能ではなく微妙な欠点豆はメガネを外して裸眼で近づけて確認、となるわけだが、正直面倒である。ここに、最近ちょっとしたアイテムで大いに改善することに気が付いた。100均で入手できるCOBライトである。広範囲を非常に明るく照らして、珈琲豆表面のコントラストを際立させてくれるので、欠点豆がぐっと見つけやすくなる。なんと単三電池3本で25時間くらい持つらしいので、ダブルで素晴らしい。
WorkingLight

いい感じで照らしてくれるが片手が塞がるのが難点で、その点はもうちょっと工夫が必要かな。
裏面のマグネットを使えば両手が使えるようにセッティング出来るかも。
WorkingLight2


高根珈琲 焙煎コーヒー直売

淵野辺には高根珈琲というちょっと風変わりな店舗の珈琲豆店がある。4年前に開いたとのことで、経堂にもう一店あるらしい。この店は見るからにコンビニの居抜きの体をなしている。広々とした店内は珈琲器具が8~9割を占めており、焙煎豆の種類はストレートが10種類ほど、ブレンドが3,4種類とむしろ少ない。店内奥にある生豆置場と焙煎場所はガラス張りで、フジローヤルの焙煎機が3台ほどある。こまめにどんどん焙煎して薄利多売するビジネスだと思われる。
コロナ禍前に来たときは数種類の珈琲が試飲が出来たが、今日行ったら残念ながら試飲はなし。そこで冒険はできないので、前回買ってコスパの高さに感心した中煎りのエチオピア・イルガチェフェを250g、それに珈琲好きなら名前を呟くだけでウットリしてしまう深めの煎りのモカ・マタリを100g購入。しかしなんだか前回も同じ組み合わせで買ったような気がするなぁ。(^^;

高根珈琲イルガチェフェ・マタリ
珈琲の袋に焙煎日も賞味期限も印刷されていないのは、ちょっと頂けない。
まぁ全部新しいよ、ということかな。思わずいつもの癖で、一番手前ではなく、一つ奥の袋を手に取ったら、店主にしっかり見られていたようで、ちょっと恥ずかしかった。(^.^)

家に帰って早速、マタリをネルドリップで少し濃いめに淹れてみたら、モカモカした強い主張はないがバランスが取れたなかなか美味しい味、飲みやすい味であった。

イルガチェフェの方は、55g/800ccで水出し珈琲にセット。明日、一部を使って珈琲ゼリーにしてみようと思う。それにしても、250gで900円、500gなら1800円という価格付けはイルガチェフェとしてはかなり安い。一方、マタリは100gで700円。こちらはスズシンさんの1300円に比べると安いが、まぁこんなものか。 あと他に、自分でも焙煎したことがあるブラジル・ハンショグランジ農園 フルーツバスケットが600円/100gで売っていたが、こちらは生豆なら松屋珈琲で6642円/5kgなので、100gなら132円。豆のピックと焙煎で2割減るとして、焙煎豆なら100gで165円である。これだけ見ると薄利多売とは言えないかな。

ブルーボトル・コーヒー 横浜店にて

横浜駅前に先月オープンしたブルーライト、じゃなくてブルーボトル横浜に立ち寄ってみた。
横浜駅には、しょっちゅう行くのでオープン直後に存在には気付いていたが、「まぁ自分の珈琲の方が美味しいし」などと自惚れながら、いつもはお客が外から丸見えの変な店構えをチラチラ見ながらも素通り。でも今日はなんとなくスルー出来ずにふらっと一人で入店してみたら、7,8人並んでいたので、ちょっとたじろいだが、めげずに列に並んで取り合えずシーズンブレンド550円を注文した。

ブルーボトル横浜

ここも米国スタバ流に注文時に名前を告げる方式で、Kazと告げてドリップを待つ5分ほどの間に、見回したら奥まった席が1つだけ空いていたのでそこに陣取った。

この店の注文カウンター内には、お馴染みのドリッパーを並べてドリップするバリスタの姿がなく、他のお客が注文しているものを見てもお菓子やらアレンジ珈琲ばかりで、「もしかしてドリップコーヒーは外のTake-out のスタンドだけ?」と一瞬不安になったが、もちろんそんなことはなく、店内のお客にも Take-out用をトレイに載せて運んでくる、という仕組み。なるほど!

ということでカップは例の透明ガラス製ではなく店内用も紙カップのみで、そこはちょっと味気ない。
Take-outとの違いは消費税が8%か10%かのみか。

シーズンブレンドはケニアとエチオピアのブレンドとの説明であったが、飲めばすぐに分かる浅煎りケニアの味で、エチオピアの方は微かにイルガチェフェ(?)の香りを感じる程度。かなり酸味が強いが流石に上手にまとめてあり十分に美味しい。米国発のブルーボトルは、スタバやタリーズ同様にカップのサイズが250ccほどと大きいので、このクォリティで550円は高いとは思わない。以前はちょっとお気に入りだった上島珈琲の機械式ネルドリップよりはずっと勉強になる味だ。

ただし、酸味の強い珈琲は最初は美味しく感じても、この量を飲むと最後にはくどくなる。この点、米国発の珈琲チェーン店はもう少し日本流に小振りなカップも選べるようにしてもよいのではないかと思う。飲んだ時の濃度感からして、恐らく一杯に20gほどの珈琲豆を使っていると思われるが、もし150cc/12g で提供したならいくらが妥当なのか。

このためかは分からないが、店内を見回すとホットのブラックコーヒーを飲んでいるお客は自分だけで、ほとんどは甘そうなアレンジ珈琲かアイスコーヒーであった。その昔、サンフランシスコやニューヨークのブルーボトルに行ったときには、8割方のお客がブラックコーヒーを注文していたように思ったが、日本人は全般に子供口なのかな。

パーストクロップの浅煎りは有効か?

ノルディックローストだけでなく、3rd Wave Coffeeの店と言えば押しなべて浅めの焙煎を全面押ししているところが多いが、実際のところ浅煎りでも美味しく仕上がる豆とそうでない豆があり、むしろそうでない豆の方がずっと多い。

また、元は素性の良い豆であっても精製から時間が経つにつれて、浅煎りに向かなくなる傾向はあると思う。実際、浅煎りや中浅煎りで美味しい豆は大抵、生豆の時に緑色が濃い。但し、緑が濃くても浅煎りに向かない豆も多いのは前述のとおり。この場合は無理に浅煎りにすると生焼けで草っぽいフレーバーになったり、やたらと酸味が強くて飲みづらい味になったりするので、煎り上手を使ったごく少量のサンプルロースト確認が欠かせない。

昨日は精製から2年ほど経ったホンジュラスの豆を、浅煎りにしたものと、中煎りに仕上げたものの2種類を作って味わってみた。結果は、浅煎りの方は草っぽさの奥に良質な酸味が感じられるが今一つ、中煎りの方は枯れた味わいが全面に出てしまい雑味も出ていて今二つ、という具合であった。
ホンジュラス2年物浅煎り


以前、某有名店でマンデリンのオールドクロップ豆のネルドリップ・デミタスを注文したところ、酸味が強烈過ぎてちょっと飲むのが辛かった。一緒に飲んだ珈琲通のK氏も同じ感想だったので、一般的にはほとんどの人が「酸っぱ過ぎる!」と感じると思われる。パーストクロップやオールドクロップの豆でも浅煎りが可能なケースはあるのだろうが、やはり全般的には、良質な(密度の濃い)ニュークロップ + (中)浅煎り、というのが、一般受けするシトラス系とかジューシー感のある珈琲を作るための公式ということなのだろう。

ちなみに、水洗いした珈琲を浅煎りに仕上げるのは結構至難の業である。ダブル焙煎にすれば可能だが、この手法も大いにフレーバーを変えてしまうので元とは簡単に比較できないのが困った点である。

そこで、いずれ試したい実験として、精米機を使って生豆のチャフを外すことで、通常は水洗いで行う「大吟醸コーヒー」のようなものが作れるのか? というものがある。通常は生豆をゴシゴシ洗って「吟醸化」するわけだが、どうしても水分を吸収してしまい、少なくとも焙煎後の見た目はかなり違うものになってしまう。しかし精米機ならこの心配はなく、心置きなくフレーバーの違いが確認できるのではないか、という目論見である。つまり、以下の2パターンを同じ焙煎度に仕上げて味比べする、という作戦である。

A) チャフが付いたまま、チャフ除去装置のない手廻しロースターで、チャフごと焙煎した豆
B) 精米機でチャフを外して、余分な微粉も飛ばした綺麗な豆を手廻しロースターで焙煎した豆

精米機は、例えばこんなものが8000円ほどで売っているが、実際珈琲豆にはどれくらい使えるのであろうか。

精米機8000円

<後日談>
今回のホンジュラスを昨晩いつものように 55g / 800cc水で Cold Brew Coffeeを作ってみたら、妻に「美味しい」と絶賛されたので自分でも飲んでみたら確かに美味しい。ただし、配分は同じホンジュラスでも40gが中煎り、15gが浅煎りの豆でブレンドした。ホット向き、コールド向きで焙煎の仕方はやはり異なるようで、この辺のコントロールの勉強がこれからの自分の課題だなぁ。

Nordic Roasting Style

以前から疑問に思っていたことがある。僕は新しい豆を入手したら、まず「煎り上手」を使ってごく少量(60g)を浅めに焙煎して豆のポテンシャルを確かめてみるのだが、この時点で果実味がギッシリ感じられて、これは! と思ったとする。そこで、UNION手廻しやGeneCafeで200-300gの分量を同じ焙煎度(水分量減)に仕上げてみると、草っぽかったりキツイ酸味があったり、ちっとも美味しくない、いわゆるUndevelopedな コーヒーになることがあるのである。要するに浅煎りの場合、煎り上手の方が成功率が高い傾向がある。これがなぜなのか、という疑問。 

ところで浅煎りと言えば Nordic Roasting Styleという言葉が思い浮かぶが、これは何だろうと思って海外のサイトを少し調べてみた。総じて分かったことは、最初にガっと熱を入れて一気に豆温度を高温にして早めに1ハゼまでもっていき、後半は ROR(温度上昇)を緩やかにして、最終的には1ハゼ開始から1~2分で煎り止めるというものらしい。焙煎度合いはLight-Medium Roast or City Roastと表現されていたが、僕の理解では City Roastはもっとずっと深めだと思う。

先日入手したブルンジのウォッシュト豆を煎り上手で 浅煎り(1ハゼから1分33秒、トータル8分8秒、重量減84.3%)にしたら予想以上にフルーツ感が素晴らしく大変美味しかったので、さて残りをどうしようかと思って、この Nordic Roastのことを思い出し、GeneCafeをきっちり200度x6分で予熱してから、236gのブルンジ豆を投入して、240度の設定でなるべく短時間で焙煎してみた。1ハゼから1分30秒で止めたら、トータルが11分26秒で重量減が84.8%であった。熱量不足で煎り上手ほどには短時間で焙煎できないが、珈琲に抽出してみるとほぼ同じフレーバーでこちらも大変美味しい。まずは満足の出来栄えであった。以前のように予熱せずに開始して同じ1分半で止めたならば、見た目は同じでもきっと青臭い味になったものと思われる。

ということで結果的にGeneCafeでも Nordic Roasting Styleっぽい焙煎は可能だな、と思った次第。
ちなみに、本場ノルウェーでは 当然Nordic Roastが大半で、深煎りが飲めるのは Starbucksくらいらしい。また、ナチュラル精製の豆はあまり使わない、という情報もあったが、確かにFruits bomb, Berry bomb といった彼らが求めるフレーバーはナチュラルの発酵フレーバーとバッティングするので、ウォッシュト精製でなければならないのであろう。 

他にも、重量減の少ない浅煎りの方が儲けが大きい、浅煎りではエスプレッソ用のバスケットサイズが大きいのでこの点でも儲かる。だから北欧のロースターは浅煎りを流行らせた、といった穿った記事も見つけたが、ちょっと納得してしまった。サードウェーブ系でよく見る浅煎りエスプレッソでは一杯に20gも使うが、元祖イタリアン・エスプレッソはカップは小さめとはいえ8g程度、う~む、ノルウェー人頭いい! 

そうそう、今度、東京のフグレンコーヒーに確かめに行ってみよっと。

<煎り上手で焙煎したブルンジ> 1ハゼ開始から1分33秒
ブルンジ by 煎り上手


<GeneCafeで焙煎したブルンジ> 1ハゼ開始から1分30秒
ブルンジ by GeneCafe

豆はブルンジ・カフェルージュ・ブルボン 
(珈琲問屋の焙煎メンバーなので30%OFF、約200円/100g で購入)
珈琲問屋ブルンジ

ちなみに、ここに載っているラオス・ボラベンも以前買ってみたことがあるが、こちらは欠点豆、特に浮豆のオンパレードでしかも僕には発酵臭が強烈過ぎて持て余してしまった。

スペシャルティコーヒー大事典

先日、Buckle Coffeeの佐藤さんに薦められた本「スペシャルティコーヒー大事典」をアマゾンで注文したら早速届いた。税込み5060円はちょっとした投資だが、内容は素晴らしいの一言に尽きる。この本には普及版があり、こちらは3080円。一瞬こっちでもいいかと思ったけど、待て待て、よく見ると普及版は1st Editionが元になっており発行が2018年5月1日、一方、今回購入した 2nd Editionは 2020年2月24日発行、ページ数も16ページばかり増えている。ということに気付いた以上、プロを目指す私としては当然ながら2nd Editionを選んだ。

まだ最初の数ページを読んだ後に全体をパラパラめくっただけだが、なかなか読みごたえがありそうである。特に各国コーヒー産地の情報は大変詳しく役立ちそうだ。また、抽出器具の使い方のページにはエアロプレスも含まれており、こちらの情報は早速役に立った。インバート式で抽出する場合、ひっくり返す直前に湯面ギリギリまでプランジャーを押し込む、というステップだ。確かにこれは有効で、これをやらないと毎回ひやひやしながらひっくり返すことになる。

あと、昨日珈琲問屋で購入したブルンジの豆のフレーバーが予想外に素晴らしかったので、早速この事典で調べようとしたら、なんとブルンジが第3章「世界の珈琲生産地」のトップバッターであった。なんとなく嬉しい。まあ日本語的には違っても、ABC順ならAで始まるアフリカ地域に、Bで始まるブルンジが最初になるのは当然なのだが。(^^;

スペシャルティ珈琲事典

ちなみにこの本、表紙カバーを外すとがらりとイメージが変わり、タイトルも「THE WORLD ATLAS OF COFFEE」である。こちらの方が本棚に並べるにも素敵だ。
スペシャルティ珈琲事典(内側)

BUCKLE COFFEEのコーヒー実験

本日は珈琲友達のK氏との久し振りの飲み歩きに行こうということになり、どこにしようか数秒迷ってすぐに雑色のバックルコーヒーに行こうと結論。やはりたまには味覚のキャリブレーションの意味も込めて、開業されているプロの入魂の一杯を飲みたいわけだが、その点、バックルさんの珈琲のセレクションは素晴らしいし、特にアイスコーヒーの淹れ方は別格だ。ついでにディスカバリー焙煎機での焙煎を拝めたらいいな、というモチベーションであった。

雑色駅で降りて記憶していた場所にまっすぐ向かうと、あらら完全にしまっている。あら~、ここにもコロナの影響が、、と落胆しかけたが、実はカフェ開業のための一時移転と判明。15分ばかり歩いて移転中のバックルコーヒーを無事発見。K氏を誘った手前、開いてて良かった~ (^^;

蒸し暑い日だったのでまずは一杯目、試飲コーヒー(ボリビア)が美味しかったボリビアのアイスコーヒーを注文。机上には消毒用のアルコールなども置いてあり、以前にも増してまるで化学実験のような風情の中、K氏の頼んだメキシコと私のボリビアの2杯分を作って頂いた。Buckleコーヒー実験風景

この日は都知事選の人出の影響で次々とお客が来店して、一度に一組だけ入店可能な店の前には常に2,3組が待っている状態だったので、完成したアイスコーヒーを持って外に出てからちょいと撮影。
Buckleアイス・ボリビア

相変わらず絵になるなぁ。そして飲み干した後にはお馴染み四角柱の氷が数本。ボリボリかじるのにちょうどよい太さ。素晴らしい!
Buckle角柱氷


自分で焙煎した中で最近のヒット豆がニカラグアのジャバニカ種・ナチュラルだったこともあり、二杯目はホットでニカラグア・カサブランカ農園(ナチュラル)を注文。こちらは栽培種がカトゥーラとなっており、ジャバニカではないが飲んでみると非常に似通ったフレーバーでちょっと驚き。これがニカラグアのナチュラル精製の特徴なのか、と思って帰ってから調べてみたら、両方ともニカラグアの中でもヌエバ・セゴビア地区の豆であることが分かり、なんとなく納得。フムフム、そういうものか。

結局、来客が多過ぎてディスカバリーを動かしてもらうことは叶わなかったけれども、親切な店主、佐藤さんのご好意でバックル方式の焙煎プロファイルを頂いてしまった。是非次回K氏宅にて試してみたい! 

ついでに富士珈機の焙煎機、サンプル用と商品生産用の2台使い分けているバックルコーヒーの焙煎に対する拘りも見せて頂いた。勉強になるなぁ。Buckleの拘り





GeneCafeの使いこなし

実はこのところGeneCafeを使う意欲が失せていたのだが、理由はこの焙煎機では1ハゼが起こせないことと、豆が乾燥してスカスカしやすいことであった。しかし、最近FBのグループにGene Cafe Coffee Roaster Group というのを見つけて参加してみたら、あっさりと解決してしまった。このグループは現在の参加者が668名で恐らく日本人の参加者はほとんどいないと思われ、投稿はすべて英語で行われている。Aillio Bullet Roaster V1 のFBグループの活発さに比べるとずっと大人しいが、それでも有用な情報がやり取りされており大変役に立つ。

Gene Cafe Coffee Roaster Group
https://www.facebook.com/groups/2791232117563897
A group for Gene Cafe Roaster owners to share their experiences to improve the quality of roasting

https://roastrebels.com/en/roasting-knowledge/coffee-roasting/gene-cafe

一方、GeneCafe付属の説明書をみても、日本語検索でかかるGeneCafeの使い方、みたいなものも出鱈目ばかりでちっとも役に立たなかった。そして皆が共通して訴えているのは、「一ハゼが起こせない」であったが、なんのことはない、予熱をすればちゃんと一ハゼを起こせることが確認できた。

ブラジル、ルワンダ、コスタリカ、ガテマラなどで試したがいずれも1ハゼの音が聞き取れた。例えば、GeneCafeで冷えた状態からいきなり生豆を投入するとスカスカの焙煎になってしまっていたブラジル・イルマスペレイラのパースト・クロップでもちゃんと艶やかに焙煎出来た。ポイントは豆投入前に容器が空の状態で200度設定で5分ほど予熱することで、その後は少し高めの240度程度で一気に焙煎すると、耳をすませばちゃんと9~10分ほどで1ハゼの音が聞こえてくる。よって一ハゼから煎り止めまでの時間を計測することも可能となる。これは画期的な改善だ!

この焙煎機、説明書にも本体にも「連続焙煎禁止」と書かれており、なんとなく予熱はダメかと思い込んでいたが、海外ユーザは当たり前のように予熱していることが分かったのは収穫であった。

ブラジル・ブルボンを200gほど以前焙いたときと今回のやり方で焼いたときの様子をグラフにするとこんな感じである。実は少し前に、熱をもっと一気に入れた方がいいかと思い、豆量を150gに減らして焙煎してみたところ逆に酷い焼きムラになってしまい少し凹んでしまったのだ。ある日本のサイトでは最大容量の250gを超える300gで焙煎したら1ハゼを飛ばして2ハゼが起こせた、と晴れがましく書かれていたがこれは完全に邪道だと思う。恐らく焙煎機が短期間で故障してしまうだろう。

GeneCafe予熱有無


ちなみにGeneCafeの販売価格は非常に怪しげなことになっている。新品の価格も大きな開きるが、中古の方が高いとはこれ如何に⁈
GeneCafe価格


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